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2002 Fiscal Year Annual Research Report

海洋混合に及ぼす気象変化の影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 13650974
Research InstitutionOSAKA PREFECTURE UNIVERSITY

Principal Investigator

馬場 信弘  大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10198947)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 実  日本気象協会, 調査部・研究員
北浦 堅一  大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00081399)
Keywords海洋混合 / 気象 / 密度成層 / 鉛直循環 / 表面冷却 / ナビエ・ストークス方程式 / 閉鎖性海域 / ロール
Research Abstract

海面が大気によって冷却されることによって表層の混合層が発達する過程は温度躍層の形成や降下,消滅を伴うため,物質の鉛直輸送を左右する局所的な環境問題の構成要素であり,また冷却された流塊の大規模な沈降は海洋全体の鉛直循環を引き起こす大気と海洋の相互作用の主要な機構の一つである.このような表面冷却による混合過程を実験と計算で再現し,気温変化の影響について調べた.
まず,2次元無限領域において温度成層流体が上部境界から冷却されて混合層が発達する過程の計算を行った.その結果,2次元的な混合過程においてはロール構造が本質的であることが明らかになった.次に,小型の水槽と冷却装置を用いてこの表面冷却による2次元的な混合過程を実験室で再現した.冷却面に接する薄い層内から周期的な変動が流滴に成長し,さらに流塊となって相互に合体や吸収を繰り返す過程は,2次元計算の結果が得られた流れの構造と良く一致することが確認された.さらに,2次元混合過程の計算方法を3次元の場合に拡張し,表面冷却による海洋混合層の発達過程の計算を行った.その結果,2次元の混合の場合と同様に,水平方向に平均した密度分布から,均一化された混合層と下層の成層を区分することができ,混合層が発達していく過程が再現された.冷却開始直後から上面に隣接する薄い層内には3次元の規則的なセル構造が形成され,このセルの壁の部分から流体が集中的に沈降して3次元的な鉛直対流が生じ,ロール構造が発達する.セルの形状は混合層の発達とともに変化し,レイノルズ数にも依存することが明らかになった.
海洋表層の混合過程において支配的な現象を捉え,その結果,簡単な条件の場合に限られるけれども,日照量,気温,風応力の気象条件が混合過程に及ぼす影響を予測することができたことから,本テーマに関する研究基盤を構築することができたと考えられる.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Tetsuo Katsuragi: "Computation of Axisymmetrical Spread of Gravity Currents"Proceedings of TECHNO-OCEAN 2002. S-III-5. (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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