2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13660058
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岩見 雅史 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (40193768)
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Keywords | ボンビキシン / インスリン / 転写エレメント / カイコガ / 脳神経分泌細胞 |
Research Abstract |
ボンビキシン遺伝子の上流域を欠損させた様々なレポーター遺伝子を、カイコガ5齢幼虫(Bombyx mori)の脳に導入し、プロモーター解析を行った。プロモーターの検定には、GFP(Green Fluorescent Protein)レポーター遺伝子を脳にエレクトロポレーションにより直接導入し、一過性の発現を解析する系を用いた。転写エレメントは、脳内ボンビキシン産生細胞(脳中央部に位置する左右4対、計8個の神経細胞)でのみ転写させうるもの、ボンビキシン産生細胞での転写量を増加させるものの2種が見つかった。1塩基単位で、上流域を欠損させたものや、塩基を置換させたものにより、前者、すなわち細胞特異性を司るエレメント(BOSE, Bombyxin gene-Specific Elementと命名)の配列が5'-AAACCTACACAC-3'であること、後者、すなわち転写量を増加させるアクティベータが5'-TCAAG-3'であることを示した。BOSEは既知のエレメント配列と相同性を有しない新規な配列であった。一方、後者はカ(Anopheles gambiae)において、腸で発現するトリプシン遺伝子の転写エレメントと相同性を有していた。ここで得られた転写エレメントは、脳内の特定の細胞でのみ発現させうるエレメントであり、今後、遺伝子操作昆虫において特定細胞で遺伝子を発現させる武器となる。また、脳での転写を増加させるエレメントと腸での転写を司るエレメントの相同性は、脳神経分泌細胞-腸ホルモン産生細胞の同一起源説に示唆を与えるものである。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S. E. Abdel Salam, K. Moto, S. Sakurai, M. Iwami: "Transcription element responsible for the brain cell-specific expression of the bombyxin gene that encodes an insect insulin-related peptide"Zoological Science. 18・4. 543-549 (2001)
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[Publications] S. Tsuzuki, M. Iwami, S. Sakurai: "Ecdysteroid-inducible genes in the programed cell death during insect metamorphosis"Insect Biochemistry and Molecular Biology. 31・4-5. 321-331 (2001)
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[Publications] Y. Oda, M. Uejima, M. Iwami, S. Sakurai: "Involvement of adipokinetic hormone in the homeostatic control of haemolymph trehalose concentration in the larvae of Bombyx mori"Archives of Insect Biochemistry and Physiology. 45・4. 156-165 (2001)
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[Publications] 岩見 雅史(分担): "昆虫から学ぶ生きる知恵"クバプロ. 174 (2001)