2001 Fiscal Year Annual Research Report
無重力により変動する筋内遺伝子群をターゲットとした新しい筋肉保護食品(剤)の開発
Project/Area Number |
13660126
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岸 恭一 徳島大学, 医学部, 教授 (80035435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
六反 一仁 徳島大学, 医学部, 助教授 (10230898)
二川 健 徳島大学, 医学部, 助手 (20263824)
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Keywords | 無重力 / DNAマイクロアレイ解析 / システイン / ビタミンE / ユビキチン |
Research Abstract |
申請者らは、日本宇宙開発事業団や順天堂大学医学部生化学教室と共同で、DNAマイクロアレイ技術を用いて、宇宙フライトによりラット腓腹筋内で発現の変化する遺伝子群をとらえることに成功した。無重力による筋萎縮は、筋細胞がその遺伝子発現を介して無重力という環境ストレスに適応した結果生じたものである。それゆえ、どのような遺伝子の発現が筋肉内で変化するのかを知ることは無重力による筋萎縮のメカニズムを解明する上で非常に重要である(現在、DNAマイクロアレイの成果を論文にまとめており、採用されしだいインターネット上に公開する予定である。)。具体的には、無重力による筋萎縮において重要な働きをしているユビキチン化システムの酵素や骨萎縮と関連する蛋白質、脂肪細胞などのエネルギー消費を調節する蛋白質のmRNA量が著明に上昇していた。一方、筋細胞の分化誘導因子や金属プロテアーゼ阻害蛋白質の発現は有意に減少していた。いずれも筋肉の増殖・分化や代謝に関連する遺伝子ばかりであり、これらの遺伝子の発現を地上コントロールラットの遺伝子発現の状態に戻すことにより無重力による筋萎縮を予防できると考えた。これまでのところ抗酸化栄養素であるシステインとビタミンEの効果を解析した。これらの栄養素は尾部懸垂による筋遺伝子全体の発現変動にはほとんど影響を与えなかった。しかし、140mgのシステイン投与はユビキチン化システムの遺伝子発現や活性を抑制した。そして筋蛋白質のユビキチン化と分解を抑制し、その結果懸垂による後肢筋の湿重量の減少を部分的に改善できた(Biol.Chem., in press)。現在、ビタミンE、IGF-1やカルシウムなどの効果を検討中である。また、宇宙フライトや懸垂により機能の不明な遺伝子も数多く変動しているので、それらがコードする蛋白質の生理機能も解析中である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Ikemoto M et al.: "Cysteine supplementation prevents unweighting-induced ubiquitination in association with redox regulation in rat skeletal muscle"Biol.Chem.. (in press). (2002)
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[Publications] Nikawa T et al.: "Effects of Soy Protein Diet on Exercise-Induced Muscle Protein Catabolism in Rats"Nutrition. (in press). (2002)
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[Publications] Kawahara T et al.: "Toll-like receptor 4 regulates gastric pit cell responses to Helicobacter pylori infection"J.Med.Invest.. 48(3-4). 190-197 (2001)
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[Publications] Nikawa T et al.: "Impaired vitamin A-mediated mucosal IgA response in IL-5 receptor-knockout mice"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 285(2). 546-549 (2001)
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[Publications] Ikemoto M et al.: "Space shuttle flight(STS-90)enhances degradation of rat myosin heavy chain in association with activation of ubiquitin-proteasome pathway"FASEB J.. 15(7). 1279-1281 (2001)
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[Publications] Nikawa T et al.: "Interleukin-1β enhances retinoic acid-mediated expression of bone-type alkaline phosphatase in rat IEC-6 cells"Am.J.Physiol.Gastrointest.Liver Physiol.. 280(3). G510-G517 (2001)
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[Publications] 岸恭一, 六反一仁, 二川健: "アミノ酸の生理作用:アミノ酸の生理作用:とくにシステイン"臨床栄養:アミノ酸栄養の最近の話題. 5 (2002)