2002 Fiscal Year Annual Research Report
分光偏光度特性による予見的植物活力度の評価法に関する基礎研究
Project/Area Number |
13660139
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
稲村 實 群馬大学, 工学部, 教授 (10011206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 一雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (50292628)
伊藤 直史 群馬大学, 工学部, 講師 (20223159)
吉田 正夫 筑波大学, 農学部, 助教授 (90291286)
田幡 勝 群馬大学, 工学部, 助手 (80334134)
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Keywords | リモートセンシング / 植生指数(NDVI) / 分光反射率 / 分光偏光度特性 / 植物活力度 / 偏光度画像 / 酸性雨 / 葉面テキスチャー |
Research Abstract |
1.植物の活力度について 測定対象として「いちご、コマツナ、アスプレニウム、キュウリ、その他」について、「正常環境での生育、水なしストレス、水過多ストレス、遮光ストレス」による成長活力度の評価を行った。特に、植生に対するこれらのストレスが、可視や近赤外波長域の分光反射率特性に先行して分光偏光度特性に現れるか否かの確認を目的とした種々の実験と計測を行った。なお、ここでの観測は植物葉の偏光角として報告されている観測角55度付近での計測結果である。 2.分光反射率特性と植物活力度の関係について 確認実験の意味で行った分光反射率と植生状態との関係は、原理的に葉内水分やクロロフィル量の計測であり、従って、これが直ちに植物活力度の評価にはならない事を再確認した。 3.分光偏光度特性と植物活力度の関係について 1nmの波長分分解能で分光偏光度計測を行い、これをデータ処理した。その結果、特に「水なしストレス」の状態を観測波長に依存せずに、例えば可視波長域の偏光度でも同定可能である事を確認した。 従来、水のストレスは、分光反射率特性の「水の吸収帯」から情報を得ていたが、この波長では大気の水蒸気による吸収があり、リモートセンシングではこの波長の利用による植生評価は困難であった。しかし、分光偏光度は葉面形状の変化に敏感で、形状の変化は波長に依存しないので、水の吸収帯や強いクロロフィルの反射帯などにも依存しない観測と植生情報の収集・評価が可能となったものである。 4.葉面の分光偏光度画像計測について 安価な市販のデジタルカメラに偏光フィルタを設置し、pおよびs偏光画像を撮影し、簡易な偏光度画像の計測を行った。この偏光度画像では青、緑、赤の大雑把な波長分解能の分光偏光度画像であるが、それでも画像の持つ情報の威力が大きい事を確認した。偏光度画像の特色は、ストレスの種類に対して植物葉のどの部分から影響や損傷が始まり、また樹木のどの葉から進行するかが分かる事にある。この特質は「2.」のリモートセンシングにおける水の吸収帯などの影響を受ずに、生体や植生等の生態の変化が計測可能となる事を意味する。 5.本年度の総括:「植物葉の多重分光偏光度計測、偏光度画像計測の基礎データを得た。」
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 石田晴海: "ミクセルデータに対する多重分光画像分光画像のカテゴリー分類性能評価"日本リモートセンシング学会誌. 22・1. 2-11 (2002)
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[Publications] Yao Lu: "Super Resolution of the Undersampled and Subpixel Shifted Image Seguence by Pyramid Iterative Back Projection"IEICE Trans. on Information and Systems. E85D.2. 1929-1937 (2002)
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[Publications] Yao Lu: "Super resolution of remote sensing image using pyramid iterative back projection"Third International Asia Pacific Environmental Remote Sensing Symposium 2002 : Image Processing and Pattern Recognition in Remote Sensing Published by SPIE, USA. 4898 20 (2002)
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[Publications] Yao Lu: "Super resolution of remote sensing image with subpixel shift"Third International Asia Pacific Environmental Remote Sensing Symposium 2002 : Image Processing and Pattern Recognition in Remote Sensing Published by SPIE, USA. 4898 31 (2002)
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[Publications] Yao Lu: "Spatial Resolution Improvement of Spatial Shift Multi Observation Images by Neural Network"Proceedings of 2002 IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium, Toronto, Canada. (CD-ROM). (2002)