2001 Fiscal Year Annual Research Report
鳥類Z性染色体上Dmrt-1遺伝子の雄性決定因子としての機能解析
Project/Area Number |
13660286
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
島田 清司 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (40065579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 光 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手
斎藤 昇 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (40211924)
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Keywords | ニワトリ / Dmrt-1 / whole mount in situ hybridization / mRNA / 性決定 / アンチセンスオリゴヌクレオチド |
Research Abstract |
鳥類の性決定は、哺乳類と同様、性染色体の対合によって遺伝的に決定される。近年、ニワトリZ性染色体上にDmrt-1遺伝子が発見され、申請者の研究室でも同遺伝子を独自にクローニングし、C. elegansやDrosophilaで知られる性決定に関与するDM domainが含まれている事を明らかにした。また、whole mount fluorescent in situハイブリダイゼーションによって雄の性腺特異的に孵卵3-4日にDmrt-1 mRNA発現がおこることを明らかにした。その後の孵卵9日目まで調べた結果、継続してDmrt-1 mRNAは雄の性腺に多く発現していた。さらにDmrt-1遺伝子の発現をアンチセンスオリゴ投与によって雄性化を抑制できるかどうか、その結果からDmrt-1遺伝子の発現と性決定機構を明らかにしようと下記の実験を行った。 Dmrt-1遺伝子発現に及ぼすDmrt-1アンチセンスオリゴヌクレオチドの影響 孵卵2日の受精卵(白色レグホーン種)の鈍端に穴をあけ、気室に3種のDmrt-1アンチセンスオリゴヌクレオチドを投与し孵卵を18日まで続けた。18日目に性腺重量を測定した結果、雄と雌の性腺分化にはとくに影響は見られなかった。Dmrt-1アンチセンスオリゴヌクレオチドの設定はDM domainを含めているが、開始コドンが含まれていないことや投与後の分解にあったためか、効果を今後検討しなければならない。いずれにしても当初の目的であるDmrt-1遺伝子の発現と性決定機構を明らかするには及ばなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kansaku, N., K.Shimada: "Molecular cloning of chicken VIP receptor cDNA, tissue distribution and chromosomal localization"Biol. Reprod.. 64・5. 1575-1581 (2001)
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[Publications] Ieda, T., T., Shimada, K: "Changes in calcitoninn receptor binding in the shell gland of laying hens(Gallus domesticus)during the oviposition cycle"J.Poult.Scl.,. 38・3. 203-211 (2001)
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[Publications] Sakimura, M., Hanzawa, S., Shimada, K: "Effect of estradiol and nonylphenol on mRNA levels of vitellogenin II in the liver of chicken embryos"J.Poult.Scl.,. 38・3. 250-257 (2001)