2001 Fiscal Year Annual Research Report
消化管運動ペースメーカーとしてのカハール介在細胞の細胞生物学的研究
Project/Area Number |
13670008
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鳥橋 茂子 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90112961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 晋介 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30192230)
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Keywords | カハールの介在細胞 / 消化管 / 自動運動 / 緩徐波 / 平滑筋 / カルシウム / TRP / ペースメーカー |
Research Abstract |
1. カハールの介在細胞(ICC)を含む腸管筋層培養組織小片のカルシウムイメージング法の確立 マウス小腸筋層を剥離し、これを細切の後コラーゲナーゼ処理を行ってコラーゲンコートガラスに静着させた。2-3日培養後にカルシウム指示薬10μM fluo4を添加し、37℃で冷却CCDカメラシステムまたは共焦点顕微鏡により細胞内カルシウムの変動を記録した。その結果組織小片は自発性の規則的収縮(18-19回/分)が観測された。その約0.5秒前にカルシウム濃度が最高に達した。また平滑筋の収縮を抑制するdehydropylidineは平滑筋の収縮とカルシウム変動を抑制したが、免疫組織学的にカハールの介在細胞の存在が確認された部位からはカルシウム変動が継続して記録された。従ってdehydropylidine存在下でICCのカルシウム変動を選択的に検出する事が可能となった。またこのICCの細胞内カルシウム変動は細胞外電極法による同時記録から緩徐波と同調する事がしめされた。 2. ペースメーカー機構に関わる因子の解析 カルシウムイメージング法よりICCのリズム発生機構には非選択的陽イオンチャンネル、ストア依存性カルシウムチャンネルが関わることがわかった。この生理学的特徴に合致するチャンネルとしてICCには免疫組織化学的にtransient receptor potential like channel(TRP4)が強く発現している事が示された。これらは特にICCの細胞膜カベオレに集積していた。これらのデーターは現在投稿中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Torihashi S. et al.: "Macrophages in muscle layer of gastrointestinal tract : impairment of muscle contraction by treatment with lipopolysaccharide"Acta Histochem.Cytochem. 34. 218-222 (2001)
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[Publications] Hori M et al.: "Up-regulation of inducible nitric oxide synthase by autocrine action of prostaglandins in the LPS-treated resident macrophage in the intestinal muscle layer"Am.J.Physiol.. 280. G930-G938 (2001)
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[Publications] Tamada T et al.: "In vitro functional gut-like organ formation from mouse embryonic stem cells"Stem cells. 20. 41-49 (2002)
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[Publications] Won K-J et al.: "Increased smooth muscle contractility of intestine in the genetic nul of the endothelin ETB receptor : a rat model for long segment Hirschsprung's disease"GUT. 50. 355-361 (2002)
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[Publications] 鳥橋茂子: "カハールの介在細胞の形態と機能"病理と臨床. 20. 148-154 (2002)