2001 Fiscal Year Annual Research Report
Caチャネル不活性化による心筋細胞へのCa流入調節の分子機構:L-type Caチャネルの不活性化を修飾するリン酸化部位を明らかにする
Project/Area Number |
13670088
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
貝原 宗重 長崎大学, 医学部, 助教授 (40274633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷山 鉱太郎 長崎大学, 医学部, 教授 (70030898)
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Keywords | カルシウムチャネル / リン酸化 / cAMP / Protein Kinase / Cav1.2 / 培養細胞 / BHK |
Research Abstract |
心筋L-type Ca^<2+>channel α 1 subunitのA-kinaseによるリン酸化作用部位を検討するにあたり、クローニングしたguinea-pig cardiac L-type Ca^<2+> channel α 1c subunitおよびそのmutationを使用し、In vitroでの実験を行った。リン酸化による作用確認は、whole-cell patch clamp法を用いてCa^<2+> channel current(Ica)を測定することにより行った。発現には哺乳動物細胞のBaby hamster kidney(BHK)cellを用いた。guinea pig cardiac L-type Ca^<2+> channel,α 1csubunitにおける構造上のリン酸化部位Seline^<1547>, Selme^<1626>, Selihe^<1669>, Threonme^<1908>, Seline^<1927>の5箇所のアミノ酸Seline(S)もしくはThreonine(T)、Alahine(A)へpoint mutationにより、S1574A(MP1), S1626A(MP2)、S1669A(MP3)、T1908A(MP4)、S1927A(MP5)とリン酸化を失活させた5つのクローンを作成した。リン酸化はpatch clamp法で使用するpipette solutionにcAMPを入れることにより行った。 1) BHK細胞に発現したCa^<2+>チャネル電流量は細胞間でばらつきが多く、リン酸化の影響を多群間で検討することは難しいことが明らかとなった。 2) アドレナリン受容体をBHKに共発現させたが、外からのアドレナリン受容体刺激によりCa^<2+>チャネル電流の増大は生じなかった。 3) フォールスコリンにより直接アデニレートサィクラーゼを刺激してもCa^<2+>チャネル電流の増加が認められる細胞は少なかった。 4)パッチpipette内のcAMPにより、電流の増大が認められた。 以上の結果より、Ca^<2+>チャネルのリン酸化部位同定には同一の細胞に直接cAMPを加えてその結果を評価することが必要であり、これを可能にする実験系を創造中である。
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