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2002 Fiscal Year Annual Research Report

ビルハルツ住血吸虫の発癌性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 13670257
Research InstitutionUniversity of Occupational and Environmental Health

Principal Investigator

金澤 保  産業医科大学, 医学部, 教授 (10194888)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 長田 良雄  産業医科大学, 医学部, 講師 (80282515)
朝日 博子  国立感染症研究所, 寄生動物部, 主任研究官 (90231109)
Keywordsビルハルツ住血吸虫 / 発癌 / 変異原性 / ウムテスト / HGPRT
Research Abstract

ビルハルツ住血吸虫症はアフリカを中心に広範に分布する蠕虫疾患で、膀胱静脈叢に成虫が寄生し虫卵を産下するため血尿・排尿障害などを引き起こす事が知られており、また膀胱癌の発生率上昇との関係が疫学凶に示唆されている。しかし、発癌にいたるメカニズムは十分に明らかにされているとはいえない。今回我々は、ビルハルツ住血吸虫抽出物質の変異原性について、組換えサルモネラ菌を用いたウムテストと、チャイニーズハムスター肺線維芽細胞V79を用いたHGPRT遺伝子変異試験にて検討した。ウムテストは直接遺伝子の変異を検出する試験ではなく、細菌のSOS修復反応を司るumu遺伝子の発現をβガラクトシダーゼの活性を指標にして検出するもので、エームス試験と異なりヒスチジンを含む粗試料でも行える。また、HGPRT変異試験は、この遺伝子に変異が生じる結果6-TG含有培地で増殖可能となる細胞を検出するものである。ビルハルツ住血吸虫およびマンソン住血吸虫の成虫あるいは虫卵の抽出物質(PBS抽出あるいはクロロホルム/メタノール抽出)を上記の2つの方法にて検討したところ、ウムテストにおいては、検討した濃度範囲内では明らかな変異原性は観察されなかった。一方HGPRT変異試験では、ラットS9mix存在下(代謝活性化条件)高濃度(3-6mg protein/mL)のビルハルツ住血吸虫の成虫抽出物質(PBS抽出)でV79細胞を処理することによって、6-TG耐性変異コロニー数の増加が観察された。これらの結果より、ビルハルツ住血吸虫成虫の中に、代謝活性化によって哺乳類細胞に対し変異原性を示す物質の存在が示唆された。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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