2001 Fiscal Year Annual Research Report
B型肝炎ウイルスDNAが組み込まれやすい細胞DNA領域
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13670306
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
林 恭行 財団法人 癌研究会, 癌研究所・遺伝子研究施設部, 研究員 (90198862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 克郎 財団法人 癌研究会, 癌研究所・遺伝子研究施設部, 部長 (30085625)
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Keywords | B型肝炎ウイルス(HBV) / 複製 / 直鎖状複製中間体 / 組換え / 修復 / ウイルス-細胞DNA接続部位 / HBV DNA組込み |
Research Abstract |
B型肝炎ウイルス(HBV)の複製過程で2本鎖環状DNAが合成されるが、その際、少量の直鎖状複製中間体DNAが産生されることが知られている。HBV DNAの組込みに関する最近の研究から、この直鎖状DNAが予め生じている細胞DNAの切断部位との間で組換えを起し、細胞DNAに組込まれると考えられる様になってきた。HBVは宿主細胞の組換え、修復機構により組込まれると考えられており、HBVの感染している慢性肝炎患者の肝組織のほぼ全例にウイルスDNAの組込みが認められる これまでのHBV DNA組込み部位の解析結果によると、組込み部位の遺伝子および染色体上の位置にはなんら共通性が認められず、ランダムに組込まれると考えられている。そこで本研究では、先に我々が樹立したヒトHBV産生細胞(Hep-HB107細胞)を用いて、新たなHBV DNA組込み部位を解析した。 1.Hep-HB107細胞を用いた新たなHBV DNAの組込み部位の検出:Hep-HB107細胞を培養し、新たに生じたHBV DNA組込み部位をPCR法により収集し、新しく生じたウイルスー細胞接続部位を数多くクローン化した。 2.検出されたHBV DNAの糾込み部位の解析:得られた数多くのウイルスー細胞接続部位の塩基配列を決定し、共通の塩基配列を明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Chong Feng Gao: "Caspase-dependent cytosolic release of cytochrome c and membran e translocation of Bax in p53-induced apoptosis"Exp.Cell Res.. 264. 145-151 (2001)
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[Publications] Katsuro Koike: "Hepatitis B Virus Infection, Cellular Transformation and Oncoge nesis"The 4th International Conference of Asia-Pacific Inter national Molecular Biology Network. November. 36 (2001)
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[Publications] 小池克郎: "ウイルス感染"血液・免疫・腫瘍. vol.6(No.2),. 25-31 (2001)