2002 Fiscal Year Annual Research Report
高感度測定法による食物中フッ素濃度の測定と総フッ素摂取量の推計
Project/Area Number |
13670342
|
Research Institution | IWATE MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
板井 一好 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (10048572)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小栗 重統 岩手医科大学, 医学部, 助手 (60316354)
小野田 敏行 岩手医科大学, 医学部, 講師 (00254748)
岡山 明 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60169159)
|
Keywords | フッ素 / フローインジェクション / パイロハイドロキシス / イオン電極 / 食品 / 嗜好品 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度確認した測定法を用いて病院食を入手してフッ素濃度を測定した。病院食は全量をミキサーでホモジナイズしてポリ瓶に分取し測定時まで-20℃で冷凍保存した。また、一般に市販されている食物や嗜好品などについてもフッ素濃度を測定した。 41サンプルのの病院食についてフッ素濃度を測定した。測定結果は、平均値±標準偏差で0.25±0.38μg/gとばらついており、約50%の21サンプルが0.1μg/g以下のレベルにあった。これまでの研究結果から、米は0.1μg/g以下、パン類は0.2μg/g以下の濃度レベルにあることが知られている。病院食のフッ素濃度のばらつく原因として、摂取量は少ないもののフッ素含有量の高い食品の混入が考えられる。このため、市販の食品でフッ素含有量の高いと考えられる食品についてフッ素濃度を測定した。干し海老は4.4〜134μg/gと製品によって大きくばらつくが概してフッ素含有量が多い食品であることが確認された。小女子やちりめんなどの小魚は3.9〜23.2μg/g、煮干しは25.4〜32.9μg/gとこれらの食品のフッ素含有量も比較的高いレベルにあることが確認された。青のりやひじきなどの海藻類は0.1〜22.8μg/gの濃度レベルにあり、のりやワカメの乾燥食品の濃度が高い傾向にあった。 嗜好品中のフッ素濃度は、お茶類が麦茶の0.004mg/Lを除いて0.065〜1.45mg/Lと高い濃度レベルにあったが、ミネラルウォーターは0.012〜0.42μg/Lと比較的低濃度レベルにあった。また、スポーツドリンクは0.005〜0.032μg/Lと極めて低い濃度レベルにあり、ジュース類も0.005〜0.057μg/Lとスポーツドリンクと同様の低濃度レベルにあることが確認された。
|