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2004 Fiscal Year Annual Research Report

大阪都市圏における結核の高蔓延構造の解明に関する研究

Research Project

Project/Area Number 13670363
Research InstitutionOsaka. University

Principal Investigator

高鳥毛 敏雄  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20206775)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中西 範幸  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90207829)
田丸 亜貴  大阪府立公衆衛生研究所, 感染症部・細菌課, 研究員 (70270767)
Keywords大阪都市圏 / 結核罹患率 / 結核検診 / 野宿生活者 / RFLP分析 / クラスター形成率
Research Abstract

大阪都市圏の結核罹患率の分布は中心部から周辺部にかけて罹患率が低くなる傾向にある。都心特定地域の罹患率の高さはその周辺部とは連続性を欠き著しく高い6都心部特定地域の患者の社会的属性は日雇い労働者、野宿生活者等の不安定生活者の占める割合が高かった。
特定地域の結核罹患が高いメカニズムとして2つことが考えられた。一つ目は、日雇い労働者等の大都市圏内の不安定生活者は結核等の傷病を有すると特定地域に集積してくる(集積要因)、二つ目は日雇い等の不安定生活者は経済的要因から検診機会が乏しく発見までに周囲の感染源となる者が多い(経済的要因)である。
これらの要因の寄与度を明らかにすることを目的として本研究を行った。一つは、これらの集団に対する健康診査を行い結核のまん延状況を調べた。2つにはこの特定地域の結核患者の結核菌株を分析し、患者間の関連を検討した。都心部特定地域における野宿生活者1,547人の調査及び胸部レントゲン検査からは、要治療者25人(1.6%)、既往者・登録中者73人(4.7%)、結核有所見者376人(24.3%)であり、患者が集積していることが示唆された。結核の菌株分析については、調査の同意が得られた都市部の堺市と、地方部の和歌山県御坊市の2か所の排菌患者についてRFLP分析を行った。堺市と御坊市の排菌患者の被験株の患者年齢分布には違いあったが、結核菌株のクラスター形成率は両市とも約30%であり相違は見られなかった。また、遺伝的に類似性が非常に高い菌株が両市に共通して大きなクラスターを形成していた。都市部か、地方部か、に関わらず共通した菌株が蔓延していることが明らかとなり、都市圏域で患者が関連していることが示唆された。
これらのことから都市圏域を単位とした結核対策の推進が必要であると示唆された。

  • Research Products

    (3 results)

All 2005 2004

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 結核感染症の現状と今後の対策2005

    • Author(s)
      高鳥毛 敏雄
    • Journal Title

      日本保険医学会誌 103・1

      Pages: 81-90

  • [Journal Article] 英国、ロンドンで再興する結核とその対策2005

    • Author(s)
      高鳥毛 敏雄
    • Journal Title

      公衆衛生 69・3

      Pages: 203-208

  • [Journal Article] 公衆衛生対策とリスクコミュニケーション2004

    • Author(s)
      高鳥毛 敏雄
    • Journal Title

      公衆衛生 68・7

      Pages: 504-507

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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