2001 Fiscal Year Annual Research Report
在宅高齢者におけるADL阻害要因ならびにADL阻害者の予後予測因子に関する研究
Project/Area Number |
13670366
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
児玉 和紀 広島大学, 医学部, 教授 (70161940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠置 文善 放射線影響研究所, 統計部, 主任研究員 (60150223)
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Keywords | 在宅高齢者 / ADL / QOL / ADL阻害要因 / 予後決定要因 |
Research Abstract |
わが国の人口高齢化は急速に進行しており、今後有病者の増加ならびにADL(Activity of Daily Livings)阻害者の増加が招来され、生活の質の低下に悩む高齢者の数が増加することは疑う余地がない。 そこで、在宅高齢者におけるADL阻害に関連している疾病の既往、生活習慣の問題点、異常臨床検査値などについてのアンケート調査の成績をもとに、ADL阻害に関与している疾病の種類、生活習慣の問題点などを明らかにし、さらにADL阻害者の予後決定要因についても、基本的ADL項目、社会的ADL項目、満足度、医療・介護サービスの利用状況、家族構成その他について総合的に検討を加え、予後に関与する要因を特定することを目的として研究をおこなった 広島市在住の65歳以上の在宅高齢者にアンケート調査を実施し、729人(男性201人、女性528人)から回答を得た。次いで、この729人について3年後に追跡調査を行い、691人(男性197人、女性494人)から追跡情報が得られた。アンケート調査は郵送でおこない、質問票としては平成8年度厚生省『老年者のADL阻害要因とQOL(Quality of Life)調査に基づく介護補助対策』事業で作成された24項目からなる自記式のものを使用した。この質問票ではADLは家庭内の日常生活動作(食事、排泄など)に関する6項目と社会活動に関する13項目に分かれており、その他QOLに関する3項目と疾病保有状況の17項目ならびに保健・医療・福祉サービスに関するする3項目からなっている。追跡調査は保健婦による本人又は家族への面接又は電話にて実施し、ADL阻害者については原因となる疾病罹患状況を聞き取り、また729人中691人からは生命予後に関する情報が入手できた。 これまでのデータが調査票の形で保管されていたため、今年度は情報の入力作業を実施し、得られている全情報の入力作業をおこなった。次年度には直ちに予備的な解析作業に取り掛かる予定である。
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