2002 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアDNAハプロタイプの迅速な判定法の開発
Project/Area Number |
13670416
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Research Institution | Yamagata University School of Medicine |
Principal Investigator |
梅津 和夫 山形大学, 医学部, 助教授 (10091828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 資樹 山形大学, 医学部, 教授 (90213686)
湯浅 勲 鳥取大学, 医学部, 助教授 (00093633)
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Keywords | PCR法 / ミトコンドリアDNA / DNA多型 / SNP / APLP法 |
Research Abstract |
ミトコンドリアDNA(mtDNA)には多数のSNPが存在し、個人識別やミトコンドリア病の診断等に応用されている。人類のmtDNAのルーツは約15年前のある一つの配列に由来すると考えられ、現在数多くのハプロタイプに分類されている。ミトコンドリアゲノムにおけるモンゴロイドとコーカソイドの系統樹による解析も進み、全配列あるいは選ばれた配列を分析すれば両者はほとんど交じり合うことも無く識別できることが明らかになった。これらの判定にはシークエンス法やRFLP法が多用されてきたがコストや迅速性の点で問題があった。今回われわれの開発したAPLP法をmtDNAのハプロタイプ判定に応用した。mtDNAの16箇所の多型部位を選択し、PCRおよび電気泳動により型判定を行ったところ容易かつ迅速に30種類以上のハプロタイプの分類が可能となった。 なお、コーカソイド特異的と考えられているドイツで見られたハプログループと同じSNPの組み合わせを有するアジアの個体は台湾から1例検出されたのみであった。なお、アメリンドから検出されたXタイプはコーカソイドと共有しているタイプと考えられているが、分析するSNPで結果が異なるので、系統樹的分析結果が待たれる。 以上のことから、今回分析した十数個のSNPの分析だけでも従来のハプロタイプを今回のような単純な方法によっても容易に判定できることが明らかになった。今後、識別能力の高いSNPを取捨選択することにより、より精度の高いハプログループの識別が達成されることが期待される。
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Research Products
(1 results)