2002 Fiscal Year Annual Research Report
慢性C型肝炎におけるHCV特異的TGF-β産生helperT細胞の機能
Project/Area Number |
13670550
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
中村 郁夫 自治医科大学, 医学部, 講師 (40251243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井廻 道夫 自治医科大学, 医学部, 教授 (70134228)
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Keywords | 肝炎ウイルス / 免疫応答 |
Research Abstract |
1.(ELISpotアッセイ系開発のための)TGF-β latent formに対する活性化能を有するペプチドに関する検討 TGF-β latent formに対する活性化能を有すると報告されている4種類のpeptideを合成し、それぞれの活性化能をHClの活性化能と比較した。各peptideの活性化能はHCIの活性化能の7%以下であり、ELlSpotアッセイ系に用いるには十分でないことが明らかとなった。 2.未梢血単核球(PBMC)中のTGF-β産生細胞に関する検討 (1)HCV非特異的TGF-β産生;HCV感染患者および健常者の末梢血単核球(PBMC)から、Monocyte分画・helper T細胞分画を調製し、37℃・16時間培養後の培養上滴中のTGF-β量をEIA法により測定した。その結果、constitutiveなTGF-β産生・分泌を担う主たる分画はMonocyteであることが明らかになった。 (2)HCV非特異的TGF-β産生;PBMCをHCV core蛋白あるいはNS3蛋白の存在下で37℃・4時間培養し、さらにHCV蛋白非存在下で16時間培養した。培養上清中のTGF-β量の測定により、HCV core蛋白・NS3蛋白がPBMCおけるTGF-β産生・分泌を抑制することが明らかになった。 (3)TGF-β産生・分泌の抑制の機序;P8MCをHCV蛋白存在下で37℃・4時間培養後、Monocyte分画を調製し、さらに16時間HCV蛋白非存在下で培養した。一方、予めPBMCより調製したMonocyte分画をHCV蛋白存在下で37℃・4時間、HCV蛋白非存在下で16時間培養した。両者とも、HCV蛋白によるTGF-β産生・分泌の抑制が認められた。したがって、この抑制は、免疫応答のネットワークを介さず、HCV蛋白が直接PBMC・Monocyteに作用し、TGF-β産生・分泌を抑制することが示唆された。この機序の解明のため、HCV lb型のcore蛋白・NS3蛋白を発現するプラスミドをデザインし、作製した。
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