2001 Fiscal Year Annual Research Report
癌細胞転移・浸潤能におけるRhoファミリー低分子量G蛋白質Racの役割
Project/Area Number |
13670557
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
東 俊文 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00222612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹縄 忠臣 東京大学, 医科学研究所, 教授 (40101315)
西田 次郎 東京歯科大学, 内科, 教授 (50198470)
石井 裕正 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (20051500)
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Keywords | Rac / 癌 / 転移 / 細胞運動 / 大腸癌 |
Research Abstract |
Western blotにおいて総Rac1の蛋白レベルでの発現は14種すべての細胞株でほぼ等しかった。総Rac1の発現は同等であるのにかかわらず、活性型Rac1の発現は細胞株により異なっていた。LoVo DLD1は非常に高く 一方T84,HT29N2,HCT-15は極めて低かった。総RhoAの発現に関してはHCT-15で最も高発現で、LoVoとで低発現であった。これらの細胞株のRac1のmutationについて検討したところ、すべての細胞株でおいて Rac1のmutationは認められなかった。各種細胞株の活性型Rac1の発現の違いによりどのような機能に影響を及ぼすかを知るために細胞の増殖能、浸潤能について観察した。活性型Rac1高発現群LoVo,DLD1と低発現T84,HT29N2を選択してMTTassayにて細胞の増殖能を検討したが両者に有意な差は認められなかった。マトリゲルインキュベーションチャンバーによる細胞浸潤能の検討ではRac1の高発現細胞株では浸潤能は高い傾向が有意差をもって認められた。RhoAの影響を検討したところ、LPA刺激により浸潤が亢進する細胞株は活性Rac1が低値の細胞であるのに対し、浸潤能の低下する細胞株の活性型Rac1は高いことがわかった。アデノウイルスベクターを用いた強制発現系による検討ではRacV12,およびWAVE WT発現群で浸潤性が亢進するが、RacN17,WAVE DNでは浸潤性が低下した。
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