2001 Fiscal Year Annual Research Report
肺肉芽腫性疾患におけるオステオポンチンの関与:Th1サイトカイン誘導の機能解析
Project/Area Number |
13670608
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
四十坊 典晴 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70231355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 玄 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70315505)
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Keywords | osteopontin / Th1 cytokine / sarcoidosis |
Research Abstract |
目的:ヒトオステオポンチン(OPN)はRGD認識部位を有する燐酸蛋白であり、サイトカイン様作用を有している。近年Th1 cytokine優位な肉芽腫形成性疾患において、重要な役割をはたすことが報告されている。今年度我々は、人において、種々の抗体を用いて、全長型および断片化OPNの測定系を確立した。さらに、結核患者およびサルコイドーシスにおいて血中のOPNを測定しその臨床的意義を検討した。 方法:未治療の結核患者30例(病変の拡がり1. 7例;拡がり2. 14例;拡がり3. 9例、うち粟粒結核4例を含む)、未治療のサルコイドーシス23例と健常者から血漿を分離し、BALは未治療のサルコイドーシス19例、健常者5例に施行し、BAL上清を分離し、抗OPN抗体を使用したELISAによって血中の全長型および断片化OPNを測定した。 結果:全長型と断片化OPNは結核、サルコイドーシスおよび健常者で正の相関を認めた。全長型OPNは健常群(197.6±70.5ng/ml)に比し結核群(拡がり1. 278.8±199.9ng/ml;拡がり2. 553.4±315.4ng/ml;拡がり3. 1202.7±713.3ng/ml)およびサルコイドーシス(534.0±548.8ng/ml)で有意に高値であり、また、結核では病変の拡がりが広いほどより増加していた。サルコイドーシスのBAL中にはトロンビンで切断されたOPN(24.3±18.0ng/ml)が健常者(7.8±5.2ng/ml)に比較し有意に増加していた。また、サルコイドーシスにおいて病変局所の断片化OPNは血中の全長型OPNと有意に相関していた。 結論:結核患者における血中全長型OPNは病変の拡がりと相関しており、その増加の程度は病勢を反映している可能性が示唆された。また、サルコイドーシスでは病変局所でトロンビンにより切断された断片化OPNが増加し、血中では全長型OPNが有意に増加し、それぞれは相関を認めた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shijubo N et al.: "Mapping of functional epitopes of osteopontin by monoclonal antibodies raised against defined internal sequences"J Cell Biochem. 84・2. 420-432 (2002)
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[Publications] Shijubo N et al.: "Mammary involvement in a patient with sarcoidosis"Intern Med. 40・8. 769-771 (2001)
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[Publications] Shijubo N et al.: "IL-12 and IL-18 are increased and stimulate IFN-γ production in sarcoid lungs"J Immunol. 166・1. 642-649 (2001)
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[Publications] Yamada G et al.: "Centrilobular nodules correlate with air trapping in diffuse panbronchiolitis during erythromycin therapy"Chest. 120. 198-202 (2001)
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[Publications] 四十坊 典晴 他: "サルコイドーシスと免疫調節、異常"Annual Review 免疫 2002. 290-297 (2002)
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[Publications] 四十坊 典晴 他: "呼吸器3 サルコイドーシス 気管支肺胞洗浄液所見"最新医学・別冊 新しい診断と治療のABC3. 102-109 (2002)