2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670612
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Research Institution | Jichi Medical School |
Principal Investigator |
杉山 幸比古 自治医科大学, 医学部, 教授 (70183415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 眞一 自治医科大学, 医学部, 教授 (70155571)
押川 克久 自治医科大学, 医学部, 講師 (30326821)
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Keywords | 気管支喘息 / Th2 / ST2 / アレルギー性炎症 |
Research Abstract |
(1)前年までの研究実績 1)気管支喘息と新しいTh2系遺伝子ST2の関係を検討する為、まず、実際に気管支喘息患者の血清中の可溶性ST2蛋白濃度を検討した。その結果、発作時に有意なhST2の上昇を認め、この上昇は重症度に比例して有意に高値であった。このことから、血清中可溶性hST2蛋白の値が、アトピー性気管支喘息におけるTh2由来のアレルギー性炎症の程度と相関することが示唆された。さらに、急性好酸球性肺炎患者の一例において、血清および気管支肺胞洗浄液(BALF)中での可溶性ST2蛋白の上昇も認められた。 2)マウス肺胞マクロファージ(AM)を用いた検討 マウスのAM cell line (MH-S)を用い、LPS,IL-1β,IL-6、TNF-αで刺激したところ、ST2のmRNAの発現増強を認めた。また、MH-SをST2蛋白で前処置後、LPSで刺激したところ、IL-1α、IL-6、TNF-αの蛋白及び遺伝子発現を著明に抑制し、ST2蛋白がAMを介して、急性の肺炎症を抑制する可能性が示された。 3)マウス喘息モデルでの検討 OVA刺激マウス喘息モデルを用いた検討により、血清中マウスST2蛋白はOVA刺激後3時間で最大となった。また、マウスST2蛋白の前処置により脾細胞からのOVA刺激下、IL-4、IL-5の産生は著明に減少した。さらに経静脈的マウスST2遺伝子導入によりBALF中の好酸球数、IL-4、IL-5濃度の著減を認め、実験的に外因性のST2が気道のアレルギー性炎症を抑制する可能性が示された。 以上より、14年度においては、ST2の役割について解析がなされ、Th2系のアレルギー性炎症に対して、ST2分子が抑制的に働く可能性について動物実験を用いて、示すことが出来た。 (2)平成15年度の研究実績 肺線維症においてもTh1/Th2バランスがTh2に傾くことが病因の一つとして考えられている。そこで特発性肺線維症患者の血清中のST2を測定したところ、急性増悪時に、著明に高値であることが判明し、Th1/Th2インバランスを示す一つのデータと考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Oshikawa K et al.: "Elevated soluble ST2 protein levels in sera of patients with asthma with an acute exacerbation"Am J Respir Crit Care Med. 164. 277-281 (2001)
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[Publications] Oshikawa K et al.: "Acute eosinophilic pneumonia with increased soluble ST2 in serum and bronchoalveolar lavage fluid"Resp Med. 95. 532-533 (2001)
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[Publications] Oshikawa K et al.: "Expression of ST2 in helper T lymphocytes of malignant pleural effusions"Am J Respir Crit Care Med. 165. 1005-1009 (2002)
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[Publications] Oshikawa K et al.: "ST2 protein induced by inflammatory stimuli can modulate acute lung"Biochem Biophys Res Commun. 299. 18-24 (2002)
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[Publications] Oshikawa K et al.: "Expression and function of the ST2 gene in a murine model of allergic airway inflammation"Clin Exp Allergy. 32. 1520-1526 (2002)
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[Publications] Tajima S et al.: "The increase in serum soluble ST2 protein upon acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis"Chest. 124. 1206-1214 (2003)