2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670645
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
荒賀 茂 鳥取大学, 医学部, 助教授 (40193065)
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Keywords | 重症筋無力症 / コンプリメンタリーペプチド / 抗イディオタイプ抗体 / アセチルコリンレセプター |
Research Abstract |
ヒト抗体産生マウス(KMマウス)を使い,13年度に引き続き重症筋無力症(MG)の自己抗体の作成および解析とその自己抗体を認識する抗イディオタイプ抗体の作成と精製を本年度行なった. (1)自己抗体の作成:ヒトアセチルコリンレセプター(AChR)を産生するTE671細胞より,TritonX-100による膜の可溶化を行い,DEAE sepharose FFによるAChRの精製方法を確立した.この精製AChRをTMDとのemulsionを作成し,KMマウスに感作した.この脾細胞とSP2/0ミエローマ細胞とのFusiohにより,モノクローナル抗体(mAb)を作成した.現在15種類のmAb抗体を作成した. (2)AChR親和性の検討:得られたmAbを使い,TE671細胞膜外AChRとの親和性をFACscan, Hitochemistryより検討した.またAChRをnativePAGE,SDS-PAGE,IEFのそれぞれの電気泳動を行い,PDVF膜に転写し,western blott解析を行なった.12cloneが膜外のAChRを認識していることを確認した. (3)ヌードマウスによる自己抗体の確認:精製したmAbを1mg/mlに調整し,ヌードマウスに静注投与を行い,48時間後に大腿筋を採取し,AChRの崩壊度を検討した.現在1種類のmAbがMG惹起性を持つことを確認した. (4)抗イディオタイプ抗体の作成:ヒトAChR61-76に対するコンプリメンタリーペプチドのN末にCysteinを加えたペプチド(CHIVVKEPIWIVIATHF)を合成し,KLHとのカップリングしたものをTMDとのemulsionでKMマウスに感作して,mAbの作成を行なった.2種類のmAb(IgG1,IgG3)を作成した. (5)Fabの作成:作成した抗イディオタイプ抗体は,ヒト抗体であるために患者血清中の自己抗体との区別が出来ない.今後の自己抗体のスクリーニングを容易にするために,作成した2種類のmAbのFab化をimmobilized PapainとSephacryl S-100でのgel filtrationによる精製に成功した. 今後の予定 (1)MG惹起自己抗体のエピトープ解析:作成したmAbをphage display library法により,エピトープの解析を行なう. (2)Fab fractionを使ってのMG患者血清中のidiotype抗体の確認を行なう.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 荒賀茂, 佐久間研司, 中野俊也, 田原知幸, 中島健二: "KMマウスによる重症筋無力症の抗イディオタイプ抗体Fab'の作成"Neuroimmunology. 11. 102 (2003)