2001 Fiscal Year Annual Research Report
Desert Hedgehog遺伝子変異による遺伝性末梢神経障害の研究
Project/Area Number |
13670658
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
梅原 藤雄 鹿児島大学, 医学部, 講師 (20271140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
納 光弘 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10041435)
中川 正法 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (50198040)
楯 玄秀 鹿児島大学, 医学部, 講師 (10216997)
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Keywords | Desert hedgehog / 遺伝性末梢神経障害 / 性分化異常 / minifascicle / hedgehog / ノックアウト マウス / シュワン細胞 |
Research Abstract |
1.類似症例の発見と遺伝子解析 我々は、神経生検でminifascicle形成を特徴とし,46XY gonadal dysgenesisを合併する新たな症例を発見し、その臨床所見、神経病理学的特徴を明らかにした。さらにこの症例において、Desert hedgehog遺伝子の解析を行なった。この結果はAnnal of Neurologyに近く掲載予定であり、この特異な症候群がひとつの疾患単位であることを確認した。またminifasclcle形成を特徴とする遺伝性末梢神経障害という新しい疾患単位を提唱した(Celluar Molecular Cell Biology、in press) 2.Desert hedgehog(Dhh)ノックアウトマウスを用いた解析 Dhhノックアウトマウスを用いて、その神経病理学的解析を行なっている。このマウスでは、神経周膜形成異常が起こり、結果としてminifascicle形成が見られる事を確認した。現在、老化に伴う神経線維の変化について追跡検討中である。また、このマウスにおける中枢及び末梢神経機能の解析を行なうための繁殖実験が終了した。 3.46XY gonadal dysgenesis患者のDHH遺伝子解析 国内及び国外から依頼された46XY gonadal dysgenesis患者8例におけるDHH遺伝子解析を行なったが、変異は認めなかった。 4.Dhhノックアウトマウスからのシュワン細胞株の樹立 マウスシュワン細胞におけるDhh遺伝子発現について培養マウスシュワン細胞におけるDhh mRNAの発現をRT-PCRで検討し、遺伝子発現を確認した。現在さらに、Dhh蛋白の分泌機構について検討を進めている。また、Dhhノックアウトマウスからシュワン細胞株を樹立することに成功した。今後、Dhh欠損シュワン細胞株を用いて、in vitroにおけるDhhの機能解析を進める。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sugie K, Futamura, Suzumura A, Tate G, Umehara F: "Hereditary motor and sensory neuropathy with minifascicle formation in a patient with 46XY pure gonadal dysgenesis : a new clinical entity"Annals of Neurology. (in press).
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[Publications] Umehara F, Tate G, Itoh K, Osame M: "Minifascicular neuropathy : a new concept of human disease caused by Desert Hedgehog gene mutation"Cellular and Molecular Biology. (in press).
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[Publications] 楯玄秀, 梅原藤雄: "ヒトDesert hedgehog遺伝子異常と末梢神経・性腺の形成異常"遺伝子医学. 5・2. 265-272 (2001)