2001 Fiscal Year Annual Research Report
ポリグルタミン病の分子シャペロンによる予防と治療に関する基礎的研究
Project/Area Number |
13670674
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
畑山 巧 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (10094484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 健三 中部大学, 応用生物学部, 教授 (40150213)
石原 慶一 京都薬科大学, 薬学部, 助手 (80340446)
山岸 伸行 京都薬科大学, 薬学部, 助手 (60298685)
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Keywords | 分子シャペロン / ポリグルタミン病 / Hsp105 / Hsp70 / Hsp40 / アポトーシス |
Research Abstract |
平成13年度は,現在までに下記の結果を得ている. 1.伸長ポリグルタミン含有タンパク質の凝集体形成とアポトーシス誘導との関連性の検討. 伸長ポリグルタミン鎖を含む短縮型アンドロゲンレセプターとgreen fluorescent proteinの融合タンパク質をCOS-7細胞やSK-N-SH神経細胞に一過性に発現させると,24のCAGリピートをもつtAR24では細胞全体に均一な局在性を示したが,CAGリピートが65あるいは97のtAR65およびtAR97では細胞質あるいは核内に凝集体の形成が認められ,CAGリピート数の増加に伴って凝集体が形成されることが明らかとなった.また,凝集体の形成された細胞のうち,凝集体が核内に存在した大部分の細胞において核の断片化を伴ったアポトーシスが誘導されたことから,核内に形成された凝集体がアポトーシスを誘導する可能性が示唆された. 2.伸長ポリグルタミン含有タンパク質の凝集体形成に及ぼす分子シャペロンHsp105の影響. COS-7細胞,GI-1グリオーマ細胞およびSK-N-SH神経細胞に,Hsp105αをtAR97と共発現させると,tAR97の凝集体形成が抑制された.この抑制は,Hsp70やHsp40を過剰発現させた場合と同程度であった.さらに,この凝集体形成の抑制に必要なHsp105αの領域を,Hsp105αの欠損変異体をもちいて検討し,Hsp105αのβ-sheetとα-helix領域が凝集体形成の抑制に必須であることを明らかとした.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Yamagishi, K.Nakayama, T.Wakatsuki, T.Hatayama: "Characteristic changes of stress protein expression in streptozotocm-induced diabetic rats"Life Sci.. 69. 2603-2609 (2001)
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[Publications] T.Hatayama, N.Yamagishi, E.Minobe, K.Sakai: "Role of hsp105 in protection against stress-induced apoptosis in neuronal PC12 cells"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 288. 528-534 (2001)
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[Publications] 畑山 功: "分子シャペロンによる細胞機能制御分担IV.5.2.温熱療法"シュプリンガー・フェアラーク東京. 189-194(219) (2001)