2001 Fiscal Year Annual Research Report
イオンチャネルブロックによる心室スパイラルリエントリーの制御
Project/Area Number |
13670702
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
本荘 晴朗 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (70262912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 一郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50178597)
児玉 逸雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30124720)
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Keywords | 不整脈 / 坑不整脈薬 / スパイラルリエントリー / 心室頻拍 / 活動電位 / 光学マッピング / 異方性興奮伝導 / ブロックライン |
Research Abstract |
心筋スパイラルリエントリーに対する第1群坑不整脈薬(Naチャネル抑制薬)の効果について、我々が独自に開発した高速度ビデオカメラを用いた心筋活動電位高分解能光学マッピングシステム(時間分解能1.3ms,空間分解能0.1mm)により解析した。家兎摘出二次元灌流心臓の活動電位受攻期に直流通電(20V)を加えると心室スパイラルリエントリーが誘発された(心電図では多形性心室頻拍を呈した)。この心室スパイラル興奮波には、旋回中心部に線状の機能的ブロックラインが形成されるブロックライン型と、旋回のpivot pointがほぼ円形の軌跡を描くコア形成型が認められた。Naチャネル抑制作用を有するdisopyramide(30μM)あるいはpilsicainide(3-5μM)を添加すると、リエントリー周期(VT周期)が約50%延長した。ブロックライン型スパイラルでは、ブロックライン両端のpivot pointでの興奮伝導が著しく遅延して興奮前面が大きな波面を形成して方向転換するようになった。Pivot point付近での活動電位波形は立ち上がりが緩やかで、電気的拡張期(興奮間隙に相当する部分)がほとんど認められなかったが、興奮前面が方向転換した後では活動電位の立ち上がり速度が増大し、明らかな興奮間隙を認めた。コア形成型スパイラルではNaチャネル抑制薬を作用させるとコア領域が拡大した。以上の結果より、心筋二次元スパイラルのダイナミクスは、(1)興奮波面の曲率による効果(curvature effect)、(2)興奮波脱分極前面と再分極終末部との相互作用(wavefront-tail interaction)、(3)心筋構築の異方性(anisotropy)により規定され、心筋Naチャネル抑制は、主として、興奮の旋回部分における旋回経路を拡大することによりリエントリー旋回周期を延長させることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Mitsuru Yamamoto et al.: "Sustained monomorphic ventricular tachycardia in the two-dimensional left ventricular epicardial sheets of rabbit hearts perfused in vitro"Environmental Medicine. 45. 92-94 (2001)
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[Publications] Motoki Nihei et al.: "High-resolution optical mapping system with high-speed digital video camera"Environmental Medicine. 45. 103-105 (2001)
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[Publications] 佐久間一郎 他: "高輝度発光ダイオードと高速度ビデオカメラを用いる心臓膜電位マッピングシステム"心臓. 33. 439-448 (2001)
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[Publications] 本荘晴朗 他: "心室スパイラルリエントリーの成立機構と薬物制御"心臓. 33. 449-455 (2001)
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[Publications] Haruo Honjo et al.: "Blockade of I_<Kr> promotes termination of spiral-type reentrant arrhythmia in the ventricle"Japanese Circulation Journal. 65 (Suppl.I-A). 459 (2001)
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[Publications] Mitsuru Yamamoto et al.: "Effects of disoryramide on spiral dynamics during ventricular tachycardia"Cardiovascular Drugs and Therapy. 15 (Suppl.1). 45 (2001)