2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670800
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
足立 壯一 京都大学, 医学研究科, 助手 (10273450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 英蔚 京都大学, 医学研究科, 助手 (40283600)
中畑 龍俊 京都大学, 医学研究科, 教授 (20110744)
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Keywords | NSAID / 抗腫瘍効果 / 慢性リンパ性白血病 / 神経芽細胞腫 / ミトコンドリア / カスパーゼ |
Research Abstract |
近年、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)の癌予防効果及び、抗癌効果は世界で注目されている。我々はすでにNSAIDの一種であるetodolacがin vitroにおいて慢性リンパ性白血病(CLL)細胞にapoptosisを誘導すること、CLL患者にetodolacを経口投与したところ、白血球数が減少がみられることを第91回アメリカ癌学会にて報告し、現在、米国他にて特許申請中である。Etodolacをcyclooxygcnasc(COX)阻害活性のあるS誘導体とCOX阻害活性のないR誘導体に分離精製し、R-etodolacがS-etodolacと同等の抗腫瘍効果を持つことも示し、胃潰瘍や腎障害等の副作用のないNSAIDによる新規の抗癌治療を開発した。米国ではphasclstudyが終了し、現在R-etodolac 800mg内服によるphase 2study中である。今回、固形腫瘍及び他の白血病に対する抗腫瘍効果及び細胞死の機序を検討した。神経芽細胞腫細胞株(LAN2,CHP126,NB69)慢性骨髄性白血病(CML)細胞株(BV173,K562)脳腫瘍細胞株(GI-1,KG-1-C)等にin vitroでR-etodolac, R/S-etodolac(R-etodolacとS-etodolacの精製前の合剤)を投与し、感受性を検討した。神経芽細胞腫細胞株のうち、N-Mycを高発現しているLAN2,CHP126のIC50はin vivoで到達可能な濃度(400uM)であった。細胞死の機序としてミトコンドリアの膜電位の低下(FACSによるPI/DiOC6二重染色法)及びcaspasc9,caspasc3の活性化がみられた。
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