2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670800
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
足立 壯一 京都大学, 医学研究科, 助手 (10273450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 英蔚 京都大学, 医学研究科, 助手 (40283600)
中畑 龍俊 京都大学, 医学研究科, 教授 (20110744)
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Keywords | NSAID / アポトーシス / ミトコンドリア / 抗腫瘍効果 / 神経芽細胞腫 / CML / カスパーゼ |
Research Abstract |
我々はすでにetodolacの慢性リンパ性白血病(CLL)に対するin vitro及びin vivoでの抗腫瘍効果について第91回アメリカ癌学会、第62回日本血液学会及び第43回日本臨床血液学会で報告している。今回、他の白血病や固形腫瘍に対する抗腫瘍効果も検討し、etodolac(R誘導体とS誘導体)を小児固形癌細胞株にin vitroで投与し、感受性株をスクリーニングした。また慢性骨髄性白血病細胞(CML)株及び急性転化した患者白血病細胞に対してもetodolacはin vitroで感受性を示した。またetodolacの細胞死の機序の検討として(a)ミトコンドリア機能(膜電位、酸素消費)(b)Bc1-2 family遺伝子の発現量(c)caspase8,9,3の活性化を測定した。(A)In vitroにおける感受性試験;R-etodolacやS-etodolacが感受性を示した神経芽細胞腫細胞株(CHP126,LAN2)において他の治療薬との併用効果を調べるため、NBの治療薬であるcyclophosphamideやvincristineとetodolacを共培養して、CHP126,LAN2のcell viabilityをMTT法により測定した。殺細胞効果はいずれもadditivcでsynergistibな効果を示す薬剤はなかった。次に慢性骨髄性白血病急性転化の骨髄血より分離した芽球がetodolacに対してin vitroにおいて感受性を示した。(B)Etodolacの細胞死の機序の検討として、(a)ミトコンドリア機能(膜電位、酸素消費)の低下(b)Bc1-2 family遺伝子としてMcl-1遺伝子蛋白の発現低下(c)caspase9,3の活性化がみられ、ミトコンドリアを介する系であることが示された。
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