2002 Fiscal Year Annual Research Report
変異β-アクチン症患者細胞機能の変異導入マウスを用いた解析
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13670817
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
布井 博幸 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (50218260)
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Keywords | 好中球細胞骨格異常症 / 変異β-アクチン / 変異β-アクチンKnoch-In Mouse / 変異β-アクチン遺伝子導入細胞 |
Research Abstract |
我々は15歳女児で変異β-アクチン症であることを明らかにした(PNAS1999)。また、この変異β-アクチンはプロフィリンとの結合部位に異常が認められ、その結果細胞機能としてドミナントネガディブに働いていること、患者の好中球の走化性とスーパーオキシサイド産生能低下を確認している。そこで、アクチン蛋白を含む細胞骨格異常がよくその臨床症状が似ていたり、走化能異常など細胞機能異常が類似していることから、Rac2異常、actin dysfunction syndromeや変異β-アクチン症を含めて、好中球細胞骨格異常症という概念(Ncutrophil cytoskeletal disease. Int J Hematol. 74:119-24,2001)を提案した。これらの疾患は非常に稀であるが、上記のような共通した機能異常やドミナントネガディブ作用があることから、興味がもたれている。 基礎実験としては、培養細胞への遺伝子導入実験を試みたが、蛋白への翻訳効率が悪く、阻害効果を出せる程の変異アクチン蛋白を発現できなかった。そこで、変異アクチンKnoch-In Mouseを作成するため、ES細胞への導入後選択培養を行ったが、制限酵素とPCR法により確認できるような変異アクチンKnoch In ESクローンは得られていない。変異β-アクチン症発見者の一人である現在東海大学総合科学技術研究所の山崎剛講師と再度変異アクチンKnoch In mouseを作製すべく共同実験を行っている
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshikazu Sugimoto, Satomi Tsukahara, Shigeo Sato, Mutsumi Suzuki, Hiroyuki Nunoi, Harry L. Malech, Michael M. Gottesmari., Takahashi Tsuruo: "Drug-selected co-expression of P-glycoprotien and gp91 in vivo from an MDR1-bicistronic retrovirus vector Ha-MDR-IRIES-gp91"J gene Med. 4(in Press). (2003)
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[Publications] 布井博幸, 林摩耶, 早見典子, 原口優, 林幹夫, 広瀬真次, 松本栄悠, 水間洋, '日高文郎, 外山誠也, 水上智之: "小児免疫不全"臨床と研究. 79巻8号. 1404-1410 (2002)
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[Publications] Kuribayashi F, Nunoi H, Wakamatsu K, Tsunawaki S, Sato K, Ito T, Sumimoto H: "The adaptor protein p40(phox) as a positive regulator of the superoxide-producing phagocyte oxidase"The EMBO Journal. 21.23. 6312-6320 (2002)