2001 Fiscal Year Annual Research Report
川崎病遠隔期例の動脈硬化進展に関する研究-内皮機能障害からみた検討-
Project/Area Number |
13670826
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
坂田 耕一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40254362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸井 利幸 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (10264780)
白石 公 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (80295659)
早野 尚志 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30254361)
濱岡 建城 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60189602)
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Keywords | 川崎病 / 血管内皮機能 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
【目的】末梢動脈の反応性充血時における血管拡張を超音波法によって評価し、川崎病遠隔期の血管内皮細胞機能障害の有無について検討した。【対象】川崎病遠隔期例20例:冠動脈後遺症群9例(KD-CAL群:16-28才)および正常冠動脈群11例(KD-NC群:15-23才)、健康対照9例(C群:14-26才)、【方法】7MHz探触子のセクター式超音波装置を用い右上腕中央部の短軸断層像を描出し、安静時と反応性充血時の血管短軸断層像とドップラーエコー像をビデオに記録した。解析は安静時と反応性充血時およびニトログリセリン(GTN舌下スプレー0.3mg/1噴霧)投与時の血管断面積を心電図のR波の時相で計測し、(1)Flow-mediated dilatation(FMD)=(負荷後-安静時血管断面積)/安静時血管断面積×100(%)、(2)GNT-induced dilatation(GID)=(負荷後-安静時血管断面積)/安静時血管断面積×100(%)、(3)%Hyperemia=(反応充血後-安静時血流量)/安静時血流量×100(%)を求め、各群間で比較した。【結果】各指標の平均値+/-SDは各々、FMD:C群30+/-13%、KD-NC群23+/-12、KD-CAL群9+/-7(P<0.005 vs C,0.05 vs KD-NC)、GID:47+/-47、52+/-26、35+/-9、%Hyperemia:666+/-541、497+/-335、552+/-161。【考察】KD-CAL群はGTNに対する血管平滑筋の拡張障害や血流量増加率の低下を認めずに反応性充血時の血管拡張の減少を認めており、内皮機能障害が存在することが示唆された。
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Research Products
(1 results)