2004 Fiscal Year Annual Research Report
コンボルーション法によって得られる高エネルギーX線吸収線量の計算精度を高める方法
Project/Area Number |
13670907
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
岩崎 晃 弘前大学, 医学部, 教授 (60111233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 護 弘前大学, 医学部, 助手 (80133891)
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Keywords | 高エネルギーX線 / 吸収線量 / コンボルーション法 / X線スペクトル / カーマ |
Research Abstract |
トリプレット・エネルギー・エックス線(4MV,10MV,15MV)を発生するリニアック装置を用いて,以下の実験的・理論的研究を行った. 1.X線スペクトルに基づいて,水中での減弱係数をビーム中心軸からの距離及び深さの関数で数式化した.これを用いて,ビーム中心軸からの距離の関数でもって,水中での零照射野TMR(組織最高線量比)を関数化した. 2.主コリメータの遮蔽効果を表す「コリメータOCR」の導入方法を確立した.これは,円形照射野の関数としたコリメータ散乱係数(S_c)にセクター法を適用して求める.他方,無限照射野を想定したX線強度分布の評価は,「線源OCR」の導入で行った.アクリル,アルミ,鉛ビルドアップキャップでの空中線量の測定値にX線スペクトルの軸外距離による相違を考慮すると,いずれのビルドアップキャップに対してもほぼ同じ線源OCR曲線が得られた.有限な照射野における任意点での入射X線強度は,軸外距離の関数である「線源OCR」と「コリメータOCR」の積でもって表す. 3.マルチリーフコリメータ(MLC),楔,遮蔽ブロック,カウチなどを被照射体の一部と見なして線量計算する方法を開発した. 4.3次元線量計算ソフトの速度が非常に遅いので,その高速化の試みを行った.この原理は,岩崎の開発した一次線量拡散分布関数式,散乱線量拡散分関数式が共に解析的に積分可能であることを利用している. 5.本研究にかんする4年間(平成13年度〜16年度)の研究成果をまとめた報告書を作成した.
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Research Products
(3 results)