2002 Fiscal Year Annual Research Report
SPECTにおけるトランスミッション法による減弱補正法の基礎的および臨床的研究
Project/Area Number |
13670952
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
冨口 静二 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20172182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古嶋 昭博 熊本大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (20161903)
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Keywords | attenuation correction / image fusion / SPECT / CT |
Research Abstract |
外部線源を用いたtransmission scan (TCT)法が、SPECTの吸収補正に用いられている。今回、TCTに代わりCTを吸収補正に利用できるCT/SPECT combined systemを導入にその有用性を検討した。導入したシステムの構成は、2検出器型ガンマカメラSkyLight(ADAC)と8列のMDCT(Lightspeed Ultra ; GE)で、CTベッドにてCT撮像およびSPECT撮像を可能とした。CTの画質は高画質なので、吸収補正の有効性と共に、融合画像の有効性も検討した。 吸収補正の有効性については、ファントム実験では、頭部ファントムおよび心筋ファントム共に、RI分布の均一性が向上した。臨床例においても、脳血流シンチおよび心筋シンチで、カウントの均一性が向上し、診断能においては、特異度の向上が期待された。融合画像は、SPECT吸収補正像とCT像で作成し、Tl-201腫瘍シンチ28例、骨シンチ14例、Ga-67シンチ5例、リザーバ血流シンチ3例、肺血流シンチ2例、センチネルリンパ節シンチ2例、消化管出血シンチ1例、アシアロシンチ1例、I-123MIBGシンチ1例の57例でその有用性を検討した。57例中48例(84%)で、SPECTの集積部位の同定に加え、臨床的に有用な情報が得られた。具体的には、生理的集積と病的集積の鑑別、良性および悪性の鑑別、腫瘍の病期診断、腫瘍再発の診断等に有効な情報が得られた。 CT/SPECT combined systemは、吸収補正に加え、融合画像による腫瘍シンチの診断にも有効なシステムと思われた。
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