2002 Fiscal Year Annual Research Report
薬物治療反応性のゲノム解析を用いたオーダーメイドうつ病治療の開発
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13670991
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
染矢 俊幸 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50187902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村竹 辰之 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (60311669)
塩入 俊樹 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40235487)
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Keywords | うつ病 / SSRI / fluvoxamine / 臨床効果 / 血中濃度 / CYP2D6 / 5-HTTLPR |
Research Abstract |
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は本邦でもうつ病治療の第一選択となっているものの、症例によってはSSRI以外の抗うつ薬,三環系抗うつ薬(TCA)などを最初に選択すべきと思われる患者が少なからず存在することも事実である。これまで様々な視点から各種抗うつ薬の抗うつ効果を予測しようという試みがなされてきたが、実際の臨床に応用される程確立されたものはない。 そこで、我々は本邦初のSSRIであるfluvoxamine(FLV)について臨床研究をおこない、日本人うつ病患者に対するFLVの臨床効果を,うつ病の臨床的特徴、FLVの薬物動態学的特性、FLVの作用部位の特性などから予測できないか検討した。日本人のうつ病患者58名をfluvoxamine(FLV)で12週間治療し、血中濃度を主体とする薬物動態学的因子とセロトニン・トランスポーター遺伝子多型(5-HTTLPR)という薬力学的因子が、FLVの臨床効果予測に役立つか否かについて検討した。 我々の検討では、FLVの濃度にそれ以上増加させてもさらなる臨床効果が期待できない「十分濃度」が存在し、この血中濃度による効果予測は用量によるものよりも有用であることが明らかになった。更にこの「十分濃度」を達成するFLVの用量には大きな個体差がみられたが、CYP2D6遺伝子多型とCYP1A2を誘導するといわれる喫煙の有無から、これら個体差を予測できる可能性が示唆された。5-HTTLPRと抗うつ効果の間に有意な相関は認められなかったが、本研究では症例数が少ないという問題もあり、今後症例を追加して検討する必要があると考えられる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Shimoda, K.: "Lack of impact of CYP1A2 genetic polymorphism (C/A polymorphism at position 734 in intron 1 and G/A polymorphism at position -2964 in the 5'-flanking region of CYP1A2) on the plasma concentration of haloperidol in smoking male Japanese with schizophrenia"Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry. 26(2). 261-265 (2002)
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[Publications] Kawashima, Y.: "Evaluation of dextromethorphan N-demethylation activity as a biomarker for cytochrome P4503A activity in man"Pharmacol Toxicol. 90(2). 82-88 (2002)
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[Publications] Shimoda, K.: "The impact of CYP2C19 and CYP2D6 genotypes on the metabolism of amitriptyline in Japanese psychiatric patients"J Clin Psychopharmacol. 22(4). 371-378 (2002)
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[Publications] Suzuki, Y.: "Effects of concomitant fluvoxamine on metabolism of alprazolam in Japanese psychiatric patients : Interaction with CYP2C19 mutated alleles"Eur J Clin Pharmacol. (in press).
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[Publications] 染矢俊幸: "フルボキサミンの至適投与量を検証する-体内動態および遺伝子多型からの考察-"分子精神医学. 2(4). 64-72 (2002)
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[Publications] 遠藤太郎: "わが国における気分変調性障害の薬物療法の実際-「環状障害の薬物療法のガイドライン研究」に関するアンケート調査結果から-"臨床精神薬理. 6(1). 83-94 (2003)
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[Publications] 澤村一司: "Paroxetine血中濃度に及ぼす用量とCYP2D6遺伝子多型の影響"臨床精神薬理. 6(3). 331-335 (2003)