2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671048
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
前川 平 京都大学, 医学研究科, 教授 (80229286)
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Keywords | 造血幹細胞 / 臍帯血移植 / ケモカイン / ホーミング |
Research Abstract |
造血器悪性腫瘍に対し同種骨髄移植を実施する際、血縁内にドナーが見つからなければ、骨髄バンクに登録してサーチを行うが、たとえ見つかったとしても、それまでに平均240日を要し、その間に病態が悪化することが多い。この意味で、臍帯血移植(cord blood transplantation : CBT)が最近注目されているが、移植後の生着に時間がかかることがCBTの最大の問題点であり、臍帯血幹細胞の増幅が盛んに試みられている。しかし、移植された臍帯血中の造血幹細胞がすべて骨髄にホーミングし生着するわけではなく、わずか数パーセントであると考えられている。したがって、臍帯血幹細胞の患者骨髄への生着率を高めることができれば、臍帯血移植において細胞数が少ないために生じる欠点を補うことができると考えられる。本研究では移植細胞の骨髄への生着を制御している因子を明らかにし、その機序を解明することを目的として研究を行い以下の点を明らかにした。 (1)ヒト骨髄からCD34^+CXCR4^+細胞とCD34^+CXCR4^-細胞をソーテイングし、各分画の機能を検討した。CD34^+CXCR4^-細胞は顆粒球系、赤芽球系、巨核芽球系、T、Bリンパ球系前駆細胞を含めたすべての血球に分化しうるが、CD34^+CXCR4^+細胞からはT、Bリンパ球系前駆細胞のみしか出現しないことから、CXCR4^+はリンパ球系幹細胞の分化過程でもっとも早く出現する分子であると考えられた。 (2)末梢血造血幹細胞でも同様の検討を行ったが、CXCR4の機能的発現に関しては骨髄とほぼ同様の結果が得られた。ところが、臍帯血中の造血幹細胞におけるCXCR4の機能的発現を検討したところ、骨髄中の造血幹細胞とは大きく異なる結果が得られた。 (3)この差異を詳細に解析した結果、臍帯血中の造血幹細胞は骨髄へホーミングし生着するのにCXCR4の発現を必要としている可能性があることが見い出された。 (4)造血幹細胞におけるCXCR4の発現が増強されれば、骨髄への生着効率が高まると期待され、現在種々のサイトカインにその作用がないかどうか検討中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshimatsu T et al.: "Prompt and durable hematopoietic reconstitution by unrelated cord blood transplantation in a child with Fanconi anemia"Bone Marrow Transplantation. 27. 767-769 (2001)
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[Publications] Ma FA et al.: "Development of human lymphohematopoietic stem and progenitor cells defined by expression of CD34 and CD81..."Blood. 97. 3755-3762 (2001)
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[Publications] Miyamoto S et al.: "Inhibitory effect of interleukin 3 on early development of human B-lymphopoiesis"Brit. J. Hematol.. 114. 690-697 (2001)
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[Publications] Tomonari A et al.: "Severe autoimmune thrombocytopenia after allogeneic bone marrow transplantation for aplastic anemia"Int. J. Hematol.. 74. 228-232 (2001)
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[Publications] Kimura S et al.: "Nephrotic syndrome with crescent formation and massive IgA deposition following allogeneic bone marrow transplantation for natural killer cell leukemia/lymphoma"Blood. (印刷中). (2003)
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[Publications] Kuroda J et al.: "The third-generation bisphosphonate Zoledronate synergistically augments the anti-Ph+ leukemia activity of imatinib mesylate"Blood. (印刷中). (2003)