2002 Fiscal Year Annual Research Report
慢性腎不全時の2種類の抗利尿ホルモン受容体による利尿調節と浮腫の治療法の研究
Project/Area Number |
13671121
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
野々口 博史 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (30218341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 公夫 熊本大学, 医学部, 教授 (40114772)
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Keywords | V2受容体 / Vla受容体 / アクアポリン2 / trafficking / 転写活性 / 抗利尿ホルモン |
Research Abstract |
Vla受容体は、腎集合尿細管の管腔側にあるため、水チャネルであるアクアポリン2(AQP2)と同様に、尿中に排泄される可能性があり、その尿中排泄を見ることでVla受容体の変化を知ることができる可能性がある。そこで、Vla受容体が尿中に排泄されるかを、ラットにおいて検討したが、Western blotでは、検出されなかった。現在、ラットの1日尿を更に濃縮することで、検出されないかを、検討中である。 一方、AQP2は、尿中に排泄されるが、代謝性アシドーシスにおいて、その排泄が変化するかを検討した。ラットの代謝性アシドーシスでは、尿浸透圧の低下に伴い、AQP2の排泄も大きく減少したが、集合尿細管におけるAQP2 mRNA発現は増加しており、AQP2の細胞内から管腔側膜へのtraffickingの異常が、代謝性アシドーシスにおいて存在する可能性が強く示唆された。このことは、代謝性アシドーシスにおける、酸排泄障害に尿中AQP"排泄減少が関与している可能性があり、水チャネルの新たな機能を示唆しているかも知れず、現在、鋭意、検討中である。 Vla, V2受容体の転写活性への相互作用については、現在、相互のプロモーターの一過性のトランスフェクションは問題なく行えるようになっている。V2受容体の抗体に問題が生じたため、新しい抗体を作成した。新しいV2受容体に対する抗体は、これまでの抗体と異なったデータになっており、現在、その相違について、検討中である。これが終了次第、両受容体の相互作用についての検討に、再び、入る予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Narikiyo, T, et al.: "Regulation of prostasin by aldosterone in the kidney"J. Clin. Invest.. 109. 401-408 (2002)
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[Publications] Kikuchi, Y., et al.: "Regulation of the apoptosis-related genes, Bax and Bcl-2, in the early stage of Diabetes mellitus"Nephrology. 7. 294-302 (2002)
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[Publications] Josifovska, T., et al.: "Mechanisms of down-regulation of the renal parathyroid hprmone receptor in rats with chronic renal failure"Exp. Nephrol.. (in press).
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[Publications] Ikebe, M., et al.: "Regulation of endothelin converting enzyme-1 in nephritic syndrome in rats"Exp. Nephrol.. (in press).
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[Publications] Imanishi, K., et al.: "Type 1A angiotensin II receptor is regulated differently in proximal and distal nephron segments"Hypertens. Res.. (in press).
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[Publications] Nonoguchi, H., et al.: "Angiotensin-converting ezgyme inhibitor withdrawal and ACE gene polymorphism"Clin. Nephrol.. (in press).