2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671191
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平野 賢一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30332737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 静也 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (60243242)
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Keywords | CD36 / アポB48 / 動脈硬化 / 食事由来リポ蛋白 / 食後高脂血症 |
Research Abstract |
高脂血症、耐糖能異常、高血圧などの集簇した、いわゆるマルチプルリスクファクター症候群(MRF)が冠動脈疾患の原因として重要視されている。その発症機構に、食生活の欧米化に伴う過食及び脂肪の過剰摂取が関与していることは想像にかたくない。このような例に見られる高脂血症の基盤となるのは、外因性及び内因性に合成されたリポ蛋白の代謝障害であるが、特にその中間代謝産物である"レムナント"と呼ばれる動脈硬化惹起性粒子の蓄積が動脈硬化発症に関与していると考えられる。しかしながら、これまで外因性レムナントと内因性レムナントとの区別して解析することが不可能であった。申請者らは、外因性リポ蛋白であるカイロミクロンにはアポB-48が、内因性リポ蛋白であるVLDLにはアポB-100が存在していることに着目、本研究はアポ蛋白B48特異的抗体の作成、測定系の確立、さらにアポ蛋白B-48及びそれを含有するリポ蛋白粒子の動脈硬化発症、進展における意義を明らかにすることを目的とする。本年度は、各種高脂血症におけるアポB48濃度の検討を行った。動脈硬化惹起性リポ蛋白として知られるレムナントリポ蛋白が血中に貯留する代表的疾患であるIII型高脂血症において増加していることを見いだし、レムナントリポ蛋白代謝において重要な役割を果たしていることを見いだした(第66回日本循環器学会学術集会にて発表予定)。さらに、我々が、世界に先駆けてMRFのcommonな遺伝的バックグランウンドのひとつであることを報告したCd36欠損症において、食後高脂血症、レムナントリポ蛋白蓄積の出現がアポB48の増加と関連していることを発見した(投稿中)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hirano K, et al.: "Low HDL syndromes and high HDL syndrome"The encyclopedia of endocrinology and endocrine disease. (印刷中).
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[Publications] Nishida Y, Hirano K, et al.: "Expression of functional analyses of novel mutations in ATP-binding cassette transporter-1 in Japanese patients with high density lipoprotein deficlency"Biochem Biophys Res Commun. 290. 713-721 (2002)
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[Publications] Tsukamato K, Hirano, et al.: "ATP-binding Cassette Transporter-1(ABCA1)induces Rearrangement of Actin Cytoskeletons through Possible interaction between ABCA1 and Cdc42"Biochem Biophys Res Commun. 287. 757-765 (2001)
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[Publications] Miyaoka K, Hirano K, et al.: "CD36 deficiency is associated with insulin resistance"Laucet. 357. 686-687 (2001)
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[Publications] Hirano K, et al.: "Insulin resistance and CD36 deficiency"Laucet. 358. 244 (2001)
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[Publications] Zhaug Z, Yamashita S, et al.: "Expression of cholesteryl ester transfer protein in human atherosclerotic lesions and its implication in the reverse cholesterol transport"Atherosclerosis. 159. 67-75 (2001)