2002 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍免疫機構からみた消化器癌リンパ節微小転移のメカニズムの解明と臨床的意義
Project/Area Number |
13671314
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
石神 純也 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (90325803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 尊身 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (80171411)
愛甲 孝 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60117471)
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Keywords | 微小転移 / リンパ節 / 抗腫瘍免疫 |
Research Abstract |
1)リンパ節微小転移マウスモデルの作成と微小転移の生物学的動向、抗腫瘍免疫学的評価に関する研究 メラノーマセルラインB17F1をセルラインとMHCが一致したC57BLマウスの足蹠に5×106個接種し、膝窩リンパ節転移の観察を行い、以下の結果を得た。 A.2週〜4週目に肉眼的膝窩にリンパ節転移が形成されることが確認した。 B.肉眼的なリンパ節転移形成は2週目から4週目に観察された。 C.観察を続けると8週間で腫瘍死したが、肝転移や腹膜播種は形成されず、リンパ節転移モデルとして妥当と考えられた。 D.大動脈周囲の遠位リンパ節に転移を認めるマウスも存在した。 E.抗サイトケラチン抗体であるCAM5により腫瘍細胞は可視化され、ヘマトキシリンエオシン染色で見逃されたリンパ節内の微小癌細胞を同定できた。 F.微小転移形成期は2週間前後と考え、腫瘍摘出後のリンパ節の動向を観察中である。 G.Th1/th2バランスやクロム放出試験による腫瘍細胞障害性の検討も行って予定中である。 2)ヒト胃癌におけるリンパ節内免疫環境の評価と微小転移 A.リンパ節転移陽性症例におけるリンパ節微小転移の臨床的意義を発表し、論文にまとめた。(American Surgeon 2003 in press) B.所属リンパ節のCD3ζ鎖の発現を群分類別に免疫組織学的、フローサイトメーターにより測定し内容を学会で報告した。論文を作成、投稿予定である。
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[Publications] SUMIYA ISHIGAMI: "Clinical and pathological features in T-cell gastric lymphoma associated with human T-cell leukemia virus type 1 (HTLV-1) in comparison with B-cell gastric lymphoma"Hepatogastroenterology. 49. 1734-1741 (2002)
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[Publications] SUMIYA ISHIGAMI: "CD3-zetachain expression of intratumoral lymphocytes is closely related to survival in gastric carcinoma patients"Cancer. 94. 1437-1442 (2002)
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[Publications] SUMIYA ISHIGAMI: "Invariant chain expression in gastric cancer"Cancer Letters. 168. 87-91 (2001)
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[Publications] SUMIYA ISHIGAMI: "Clinical importance of preoperative carcinoembryonic antigen and carbohydrate antigen 19-9 levels in gastric cancer"J Clin Gastroenterol. 32. 41-44 (2001)
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[Publications] 石神純也: "胃癌所属リンパ節内の抗腫瘍リンパ球の浸潤に関する検討"リンパ学. 24. 13-16 (2001)
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[Publications] 石神純也: "sm胃癌の深達度亜分類の臨床的意義と問題点"日本消化器外科学会雑誌. 34. 445-448 (2001)