2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671350
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
田尻 孝 日本医科大学, 医学部, 助教授 (20163462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真々田 裕宏 日本医科大学, 医学部, 助手 (40312061)
吉田 寛 日本医科大学, 医学部, 助手 (60246999)
恩田 昌彦 日本医科大学, 医学部, 教授 (70089697)
谷合 信彦 日本医科大学, 医学部, 助手 (20287725)
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Keywords | 脾静脈血 / 肝線維化 |
Research Abstract |
慢性肝疾患症例40例に40Tc-99mGSAによるSSPを施行し、さらに血管造影とCTの所見とを合わせて以下の検討を行なった。 1)門脈血に占める脾静脈血の割り合いを測定する:血管造影所見より脾静脈及び門脈の血管径を測定しさらにSSP所見より同部位に関心領域を設定し、得られたTime activity curveから門脈及び脾静脈の放射線濃度比を算出し門脈血に占める脾静脈血の割り合いを算出した。 a)各疾患別、肝機能別で比較。 b)肝癌合併の有無、静脈瘤の有無で比較。 c)肝切除前後で比較。 d)肝繊維マーカー(ヒアルロン酸、4型コラーゲン7s等)と比較。 2)脾静脈の肝内への分布状況を把握。:右葉と左葉に関心領域を設定し、first pass imageで得られた脾静脈の血流とstatic imageで得られた肝細胞数の比から、単位肝細胞あたりの脾静脈血流量が算定される。これを右葉と左葉で比較した。 a)CTから両葉の体積を算定し単位肝細胞あたりの脾静脈血流量と比較。(肝硬変の右葉萎縮、左葉代償性肥大との関係を追求する。) b)担癌領域との関係を検討。 c)肝繊維化マーカーと比較。 以上より肝繊維化の進行に伴い門脈血中の脾静脈血流は、次第に右葉より左葉に移行する事が確認された。この現象は肝硬変における左葉肥大のメカニズムを説明する興味深い現象と考えられる。
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