2002 Fiscal Year Annual Research Report
拡大気管支鏡による異型扁平上皮化生の診断と多段階発癌過程における血管新生の解析
Project/Area Number |
13671376
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
渋谷 潔 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20302565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯笹 俊彦 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (10272303)
斎藤 幸雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (60261905)
藤澤 武彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80110328)
関根 康雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70312957)
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Keywords | 拡大気管支鏡 / 異型扁平上皮化生 / 多段階発癌 / 血管新生 |
Research Abstract |
重喫煙者の肺癌検診の喀疾細胞診要精査(D/E判定)の症例を対象として、蛍光気管支内視鏡LIFE lung-systemで確認された異常蛍光部位を中心に、また正常蛍光部位も含めた拡大気管支ビデオスコープを用いた気管支粘膜の微細観察を行った。拡大気管支ビデオスコープ(XBF-200HM2)は、気管支鏡として許容できる6mmの外径で、観察深度は1〜3mm、倍率は最近点で110倍観察となり、TVモニターを通して気管支粘膜の詳細な観察が可能である。白色光気管支ビデオスコープの観察の後、蛍光気管支鏡による観察を施行、更に拡大気管支ビデオスコープを用いた気管支粘膜の詳細な観察を行った後生検を施行した。生検組織の病理組織学的所見と画像解析装置を用いた生検部位の血管パターンの血管面積比を算出し比較検討した。 拡大気管支ビデオスコープにて観察される血管パターンの血管面積比は、病理組織学的に、正常気管支上皮(N=16)、気管支炎(N=22)、異型扁平上皮化生(N=21)と診断された部位では、それぞれの平均値(95%CI)をみると、正常気管支上皮では、0.054(95%CI=0.039〜0.07)、気管支炎では、0.104(95%CI=0.072〜0.118)、異型扁平上皮化生では、0.205(95%CI=0.143〜0.203)であり、各グループ毎に推計学的有意差を認めた。以上から肺扁平上皮癌の多段階発癌における異型扁平上皮化生における血管増生の発現が明らかになった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 渋谷 潔, 高野浩昌, 廣島健三, 藤澤武彦, 大和田英美: "病理からみた喫煙の影響"日本医師会雑誌. 127・7. 1041-1044 (2002)
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[Publications] 渋谷 潔, 藤澤武彦, 馬場雅行, 他: "肺癌診断のための気管支鏡"臨床と研究. 79・5. 29-32 (2002)
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[Publications] 渋谷 潔, 藤澤武彦, 星野英久, 千代雅子: "蛍光気管支内視鏡"呼吸. 21・5. 405-410 (2002)
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[Publications] 渋谷 潔, 藤澤武彦, 星野英久, 千代雅子: "蛍光気管支内視鏡"日本臨床 肺癌の診断と治療-最新の研究動向-. 60・増刊5. 184-187 (2002)
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[Publications] Shibuya K, Hoshino H, Chiyo M, 他: "Subepithelial vascular patterns in bronchial dysplasias using a high magnification bronchovideoscope"Thorax. 57・10. 902-907 (2002)
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[Publications] Kobayashi M, Shibuya K, Hoshino H, Fujisawa T: "Spectroscopic analysis of the autofluorescence from human bronchus using an ultraviolet laser diode. 2002;7:603-8"J Biomed Opt.. 7・10. 603-608 (2002)