2001 Fiscal Year Annual Research Report
虚血再灌流時の心筋代識と冠循環調節のイメージ化とその解析
Project/Area Number |
13671415
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
福廣 吉晃 川崎医科大学, 医学部, 講師 (20228927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 精一 川崎医療短期大学, 臨床工学科, 助教授 (60259596)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
種本 和雄 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90330547)
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Keywords | 心筋虚血 / NADH / 冠循環 / 一酸化窒素(NO) / 低圧灌流 / 加齢 / 高血圧 |
Research Abstract |
本研究では、刻々と変化する心筋のエネルギー代謝の状態をNADH蛍光観測システム(独白に開発)を用いてイメージ化し、心筋虚血・再灌流時の心筋エネルギー代謝の動態を評価することを目的とした。 本年度は、ラット摘出心灌流モデルを用い、心筋エネルギー代謝の動態をイメージ化し、種々の条件下でのイメージ変化を冠循環調節と関連させ検討した。 1:低圧灌流モデルでの検討ラット摘出心を逆行性に灌流し、その後10分間の50cm水中圧の低圧灌流とした結果、低圧灌流開始後約30秒で、NADH蛍光輝度が、まばらに増加し始め、その後一定となり、再灌流時には速やかに減少した。心筋虚血時の心筋エネルギー代謝の動態は、まばらに(heterogeneous distribution)変化することが明らかになった。 2:加齢の影響9週齢と16週齢のラットを用い心筋虚血・再灌流時の心筋エネルギー代謝の動態を評価した。心筋虚血時のNADH蛍光輝度変化は、16週齢で大きく変化する傾向が認められ、また同時期の一酸化窒素(NO)の産生も減少しており、加齢による冠循環調節機構への影響が心筋エネルギー代謝の動態にも関与する可能性が示唆された。 3:高血圧の影響SHRラットを用いWKYラットと比較検討した。SHRラットは心筋肥大により冠血流量は増加しているものの、心筋虚血時には、WKYラットよりNADH蛍光輝度変化は大きく、またNOの産生も減少していた。高血圧では、心筋への酸素供給のアンバランスが、起こり易く、加齢の影響と同様に冠循環調節機構への影響が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshiaki Fukuhiro: "Nitric oxide contributes to myocardial energy metabolism : Effects of aging and hypertension"Jorunal of Molecular and Cellular Cardiology. 33(6). A36 (2001)
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[Publications] Yoshiaki Fukuhiro: "Myocardial energy status evaluation during hypotension in hypertensive and aged model"1^<st> International symposium of cardiovascular science from bench to bedside. 75-76 (2001)
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[Publications] Yasuo Ogasawara: "Spatial correlation of mitochondorial redox state and microcirculatory flow distribution in beating rat heart"Switzerland-Japan Workshop-New Direction in Cellular and Tissue Biomechanics-. 25 (2001)