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2002 Fiscal Year Annual Research Report

肺癌に対するCD9の分子作用解明とCD9遺伝子治療の開発

Research Project

Project/Area Number 13671417
Research InstitutionKURUME UNIVERSITY

Principal Investigator

林 明宏  久留米大学, 医学部, 講師 (70180958)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小戝 健一郎  岐阜大学, 医学部, 助教授 (90258418)
寺崎 泰宏  久留米大学, 医学部, 助手 (30279187)
KeywordsCD9 / 細胞周期 / 肺癌
Research Abstract

CD9は癌の浸潤転移に関与すると考えられているが、その詳細な分子機序は不明である。この研究の目的は、肺腺癌細胞株においてアデノウイルスベクター(Ad.CD9)による遺伝子導入により、複雑な転移の分子機構のうち細胞増殖と基底膜への浸潤といった現象に、CD9が及ぼす影響を解明することである。
A549細胞にAd.CD9を感染させて遺伝子を導入し、CD9を過剰発現させた。細胞増殖曲線とpropidium iodideを用いたフローサイトメトリー解析により、CD9過剰発現により細胞周期においてG_2/M期静止が誘導されていた。その機序としては、western blottingによる解析によりcdc2/cyclin B複合体の脱リン酸化の誘導が示唆された。さらにCD9過剰発現によりMAPK/ERKのリン酸化が抑制されており、MAPKシグナル伝達経路への影響も示唆された。また、Matrigel invasion chamberを用いた解析では、Ad.CD9群で有意に浸潤能が抑制された。その機序として、western blottingによる蛋白発現解析を行ったが、Integrin α3β1及びMMP-2・MMP-9の関与は否定的であった。
今回の研究でCD9が細胞増殖や細胞の浸潤能に抑制的に働くことで細胞の悪性度を低下させ、癌の浸潤転移を抑制することを示した。CD9は、予後や転移を予測する分子マーカーや遺伝子治療の標的遺伝子として肺癌の診断・治療に有用であることが示唆された。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2015-11-10  

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