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2002 Fiscal Year Annual Research Report

悪性脳腫瘍に対する樹状細胞と腫瘍抗原ペプチドを用いた免疫療法の評価

Research Project

Project/Area Number 13671428
Research InstitutionUniversity of Yamanashi Faculty of Medicine

Principal Investigator

長沼 博文  山梨大学, 医学部, 助教授 (90189142)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 英治  山梨大学, 医学部, 助手 (10235319)
Keywordsグリオーマ / 免疫療法 / 樹状細胞 / 腫瘍関連抗原
Research Abstract

最近報告された悪性glioma抗原(SART-3)の抗原ペプチドを樹状細胞(DC : dendritic cell)にpulseし患者に投与し、能動的に腫瘍に対する免疫反応を誘導することを試みた。この免疫療法の有効性を評価する際の問題点として、腫瘍の種々の免疫回避機構がある。従ってまずは、免疫療法後に、末梢血リンパ球中に腫瘍抗原ペプチドを認識するリンパ球の出現の有無を評価することが第一段階として重要である。本研究では、前述の腫瘍抗原を認識し腫瘍細胞を殺しうる機能を持つT cell (CTL ; cytotoxic T lymphocyte) がglioma患者の血液中の存在するかどうか、また腫瘍抗原をpulseしたDCを患者に投与しCTLの増加が得られるかどうかを、末梢血リンパ球を用いてELISAの変法のELISPOT(enzyme-linked immunospot)assayを用いて評価検討した。
前年度に引き続き、主要組織適合抗原MHC classのうちHLA-A201,-A24陽性のglioma患者7例に対して免疫療法を行った。患者の末梢血よりリンパ球を分離し、DC細胞を誘導し抗原ペプチドをpulseした後患者の頚部皮下に投与した。定期的に患者の末梢血リンパ球を採取し、ELISPOT assayにて抗原ペプチドに反応するリンパ球が存在するか、また誘導されるかを評価した。この評価の結果、6例の患者ではこの腫瘍抗原ペプチドに反応するリンパ球の存在は認められなかった。又MRI画像上でも変化は見られなかった。しかし、1例では、DC療法4回後に腫瘍抗原ペプチドに反応するリンパ球の存在が認められた。この患者では、近日中に末梢血リンパ球を採取し、腫瘍抗原ペプチドに反応するリンパ球の存在を再確認する予定である。
本研究の結果、SART-3抗原ペプチドを用いたDC療法により、その抗原ペプチドを認識しうるリンパ球が誘導される症例があることが示された。今後は、この免疫療法の有効性を高める方策を検討してゆきたい。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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