2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671461
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
松谷 雅生 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90010454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 亮 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (90237678)
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Keywords | 胚細胞腫瘍 / FISH |
Research Abstract |
1.埼玉医科大学および関連施設より頭蓋内胚細胞腫瘍標本25例を渉猟した.内訳はgerminoma11例,未熟奇形種3例,成熟奇形種2例,未熟奇形種とgeminomaの混合腫瘍5例,絨毛癌と未熟奇形種の混合腫瘍1例,卵黄嚢腫瘍1例,卵黄嚢腫瘍と未熟奇形種の混合腫瘍1例,および胎児性癌1例である.性別は男性24例,女性1例,松果体部の腫瘍は19例であった. 2.パラフィン包埋標本を用いてFISHの手法により染色体解析を行なった.解析対象とした染色体と用いたprobeはX(CEP X,270-0-2,142-M-16),Y(CEP Y),12p(LL12NNCOIN 174-B-10),12q(112-M-10),9p(CDKN2A/p16),9q(16-N-10),13q(RPCI-11 520-D-2),13p(RPCI-11 316-P-18)である. 3.結果は以下の通りである. (1)X染色体の数の増加を23/25(92%)の症例で認めた. (2)Methylation-sensitive PCRによって,増加しているX染色体の13/16(81%)はhypomethylatedであった. (3)Y染色体の欠失を7/24(29%)の症例で認めた. (4)12Pの増加は5/25(20%)の症例でのみ認めた.5例の内訳は未熟奇形種1例,成熟奇形種1例,卵黄嚢腫瘍1例,germinoma2例であった. (5)13qの欠失を認めた症例も3/25(12%)のみであった.3例の内訳は未熟奇形種1例,未熟奇形種とgerminomaの混合腫瘍1例,卵黄嚢腫瘍と未熟奇形種の混合腫瘍1例であった. (6)9p(CDKN2A/p16)の欠失は認めなかった. 4.以上より,頭蓋内肺細胞腫瘍の発生機序においては性染色体の関与が強く示唆された.
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Research Products
(1 results)