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2003 Fiscal Year Annual Research Report

側頭葉てんかん発現における内嗅領海馬神経回路の役割についての研究

Research Project

Project/Area Number 13671473
Research InstitutionToho University

Principal Investigator

長尾 建樹  東邦大学, 医学部, 助教授 (20167555)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 青木 美憲  東邦大学, 医学部, 助手 (70349851)
狩野 利之  東邦大学, 医学部, 助手 (10297658)
Keywords内嗅領 / 海馬 / 切片 / アミノピリジン / NMDA / non-NMDA / GABA / てんかん
Research Abstract

成人ラット脳から同一平面上に神経回路を保ったままの海馬内嗅領切片を作製するために、解剖学的特徴を捉えながら海馬内嗅領領域の長軸方向に対して様々な角度からの切り出しを行なった。また周囲脈管やくも膜の剥離方法を工夫し、脳を摘出後ビブラトームで切片を作成した。この切片をインターフェース型の潅流槽に載せ35度に保温しながら酸素化した人工髄液で潅流し、内嗅領皮質第II層および第III層の双極刺激を行った。同時に海馬顆粒細胞層の数カ所から電位記録を行い、内嗅領の刺激が海馬へ伝播するかどうかを各スライスで検討した。以上の実験により神経線維連絡が保たれ再現性のある安定した反応を得るために以下の手技を確立することができた。
この海馬内嗅領切片を使用してけいれん誘発物質であり、かつ、けいれん抑制に働くGABA介在神経をも賦活するアミノピリジンを内嗅領海馬切片上に投与して、皮質、海馬歯状回、海馬CA3、海馬CA1、海馬支脚の5ヶ所より電位を同時記録し発作波およびGABA介在神経から生じる電位の発現様式を検討し、内嗅領海馬神経回路内での興奮と抑制の状態およびその伝播様式を検討した。アミノピリジンにより誘発されたてんかん発作波は内嗅領を発生原とする持続時間の長い海馬へ貫通線維を介して伝播されるictal dischargeと、海馬内で発生している持続時間の短いinterictal dischargeの2種類がみられ、ictal dischargeはNMDA受容体アンタゴニストにより完全に抑制された。non-NMDA受容体アンタゴニストはさらにinterictal dischargeも抑制した。内嗅領海馬において発作波は、興奮性アミノ酸をmediatorとして伝播しており、また内嗅領の強いてんかん原性が明らかとなり、側頭葉てんかん発作の発生原として重要な部位であることが示された。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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