2001 Fiscal Year Annual Research Report
筋肉移植における成長因子の解析とその機能回復促進効果
Project/Area Number |
13671513
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
伊原 公一郎 山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (90184788)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大藤 晃 山口大学, 医学部・附属病院, 医員(臨床)
|
Keywords | 筋肉移植 / 成長因子 / 筋間細胞 |
Research Abstract |
機能的筋肉移植は、筋肉組織を生きたまま移植する再建手技であり、見方を変えれば、筋肉内の未分化細胞の移植であるとも考えられる。本研究では、移植筋の回復過程における細胞動態と成長因子の変動を解析し、移植組織の人為的な増幅を図り、機能回復を促進させることを目的に実験を行った。 実験では研究計画に基づいて、Wisterラットを用いて筋肉移植モデルを作成した。 実験手技は、今までの研究で作成してきたものと同じであり、下腿三頭筋を用いて、1時間虚血、坐骨神経縫合による筋肉移植モデルを作成した。術後1、3,5日、1,2,4,6,8週について各群2匹ずつ作成し、屠殺して筋肉組織を摘出した。すなわち術後早期の急性期から、移植筋の回復する回復期までの時期を含めて検体を採取した。採取した移植筋標本は、組織学的評価(HE染色)、PCNA染色、RT-PCR解析用に、前2者はホルマリン固定、第3者は凍結保存を行った。PCNA染色については、各群2枚ずつプレパラートを作成した。いずれの評価法ともに検討の途中であり、目的とする筋間細胞の動態や、筋肉の回復過程における成長因子の変化に関して、十分な解析結果は出ていないが、移植初期において筋間細胞の増殖がみられ、筋肉移植術の回復過程で筋肉組織の再生現象が起こることを示唆する結果が得られている。今後は、RT-PCRによる解析と、さらに長期の移植モデルを作成して目的とする、移植組織の変化について検討を行う予定である。
|
Research Products
(1 results)