2002 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨延長による新しい関節形成術-新生軟骨の解析と成長因子による促進の試み-
Project/Area Number |
13671533
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
大橋 弘嗣 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70254406)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 裕治 新潟大学, 工学部, 教授 (60143020)
小林 章郎 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70285287)
格谷 義徳 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20204521)
|
Keywords | 関節軟骨 / 軟骨再生 / 動物モデル / 組織延長 / 関節形成 |
Research Abstract |
関節軟骨は、自家移植については採取部位が限られており、関節の骨・軟骨欠損や、臼蓋形成不全などの骨・軟骨形成不全、変形性関節症による軟骨の変性・消失に対する治療法として関節軟骨自身で修復することには限界がある。そこで、軟骨延長による軟骨、特に関節軟骨の組織新生が可能であれば、関節軟骨の欠損・形成不全・変性などに対する新たな治療法のひとつになりうると考えられる。本研究では日本白色家兎を用いて延長の条件と延長部の関節軟骨の性状を調べ、軟骨延長に対する成長因子の影響について調べている。大腿骨顆部で関節面を含めて骨切りを行い、特注創外固定延長器を装着した。3週間の待機期間の後、6.3mmの延長を行った。対照群として骨切り後に6.3mmの隙間をあけた群、1mmの隙間をあけた群、1mmの高さの段差をつけた群を作製した。全群とも延長部での早期骨癒合を防ぐためにビスフォスフォネートの投与を行った。術後9週目に屠殺し、組織学的観察を行った。延長群においてのみ平均4.2mmの延長が行え、その他の群では骨切り部には線維性組織が充足されているか骨癒合のみ認められ軟骨の修復は認められなかった。次に延長後6カ月待機した長期モデルを作製し、延長部の軟骨の性状をインデンテーション試験で調べている。さらに軟骨延長に対する各種成長因子の影響を調べている。浸透圧ポンプを下に埋め込み、チューブを膝関節内に設置した。コントロールとして生理的食塩水を注入する群とヒアルロン酸を注入する群を作成した。ヒアルロン酸注入群では関節内の瘢痕組織形成が少なく、延長部の軟骨再生も良好であった。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] F.Inori, H.Ohashi, Y.Minoda, et al.: "Possibility of "distraction arthrogenesis" : first report in rabbit model"J. Orthop. Sci.. 6. 585-590 (2001)