2001 Fiscal Year Annual Research Report
運動機能モニタリングを目的とした筋複合活動電位の有用性に関する定量・定性的研究
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13671537
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
玉置 哲也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (30009592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (70275361)
簗瀬 能三 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (80305755)
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Keywords | intraoperative monitoring / motor function / compound muscle action potentials / spinal cord injury / spinal nerve root injury |
Research Abstract |
脊椎脊髄手術における運動機能のモニタリングに大脳運動野を刺激して四肢の骨格筋より誘発電位を記録する方法(BRE-MSEP)が広く用いられている.しかしながら、BRE-MSEPのどの程度の、どのような変化を危険信号として認識すべきかという基本的な研究は十分になされていない。われわれは臨床症例で電位が消失したにもかかわらず術後に運動障害を残さなかった症例や、電位が消失しなかったが運動麻痺を呈した症例を少数ながら経験している。本研究はBRE-MSEPの脊髄実質および脊髄神経根の選択的障害に対する反応性を観察したものである。 成猫20匹を使用し、pmpofolによる全身麻酔下に大腿四頭筋と下腿三頭筋からBRE-MSEPを記録した。下腿三頭筋の主な支配髄節であるL7髄節前角(5匹)および下腿三頭筋の支配髄節より中枢で大腿四頭筋の主な支配髄節であるL5髄節後側索(5匹)に組織破壊を作成した。また、猫10匹を使用し、下腿三頭筋の支配神経根である左側L7およびS1神経根をL7、S1の順に切断した。障害を加える前後で10分毎に10回記録を行い、BRE-MSEPの振幅、潜時、持続時間の各指標について障害に対する各指標の変化を検討した。 L7髄節前角の障害に対しては2筋の各指標に有意な変化を認めなかった。L7神経根を切断すると下腿三頭筋の振幅は低下したものの、2筋の各指標の変化率に有意差を認めず、振幅が有意に低下したのは10匹中4匹のみであった。S1神経根を切断すると下腿三頭筋の振幅は大腿四頭筋に比し有意に低下し、10匹中9匹で振幅が有意に低下した。L5髄節後側索に障害を加えると、いずれの個体においても2筋の振幅は有意に低下した。 このようにBRE-MSEPは支配髄節以上の運動関連索路の障害は表現できるが、髄節障害を的確に表現できない場合があることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nakagawa Y., Tamaki T., Yamada H., et al.: "Discrepancy between decreases in the amplitude of compound muscle action potential and loss of motor function caused by inchemic and compressive insults to the spinal cord"Journal of Orthopaedic Scienece. 7. 102-110 (2002)
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[Publications] 野村和教, 玉置哲也, 安藤宗治, 山田 宏他: "術中脊髄モニタリングにより指摘しえた腹臥位脊髄手術での脊髄機能障害"脊髄電気診断学. 23(1). 43-47 (2001)