2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671578
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤野 裕士 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (50252672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 匡司 大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (10172701)
内山 昭則 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (00324856)
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Keywords | 肝組織血流 / マイクロバブル法 / マイクロスフェア法 |
Research Abstract |
最初に標準的臓器血流測定法としてのcolored-microsphre法の確立をねらった。体重3kgのNew Zealand white rabbit 10羽をpropofolとketamineの持続静注にて麻酔し気管切開を行った。Colored-microsphere注入のために左内頚動脈より19Gカテーテルを左心室内に、動脈血サンプリングのため大腿動脈に20Gカテーテルを挿入した。左心室内カテーテルの位置は先端の圧をモニタリングすることにより確かめた。人工呼吸による臓器血流変化を計測するためpressure support ventilation(PSV)を無作為順に0,6,12cmH_2Oにて行った。それぞれの人工呼吸のセッティングにて20分間観察した後、左心室にmicrosphere 1mlを注入した。3つのセッティングの後pancuronium 1mgを投与して筋弛緩を行い、人工呼吸モードをpressure control mode(PCV)とした。PCV 6cmH_2Oと12cmH2_Oで無作為順にそれぞれ20分間ずつ換気し、それぞれの状態でmicrosphere 1mlを静注した。計5回の色素注入はそれぞれ違う色を用いた。その後、動物をKCl静注にて殺し、横隔膜、肝臓、腎臓、腹直筋、大腿筋を摘出した。摘出したサンプルから色素を抽出しそれぞれのセッティングでの各臓器血流を計測した。結果は横隔膜血流がPSV 6cmH2_O, PCV 6, 12cmH_2Oの際に有意に低値を示した。PSV 0cm H_2Oは換気補助不足、PSV 12cmH_2Oは換気補助過剰のため横隔膜血流が増加したと考えられた。肝・腎血流は人工呼吸モードの違いでは有意な変化を示さなかった。以上の研究よりcolored-microsphere法により各臓器血流の評価が可能であると考えられる。現在マイクロパブル法による肝血流計測値とcolored-microsphere法の計測値の相関を検討中である。
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