2001 Fiscal Year Annual Research Report
Tissue Engineeringを用いた膀胱再生の確立に関する研究
Project/Area Number |
13671629
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柿崎 秀宏 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (10241324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飴田 要 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60271657)
村雲 雅志 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90261304)
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Keywords | Tissue Engineering / 尿路上皮細胞 / 異所性移植 / feeder layer法 |
Research Abstract |
1.異所性尿路上皮細胞移植のための各種培養法における形態の差異と生着率の検討 ブタ膀胱より尿路上皮細胞・線維芽細胞を初代培養し、コラーゲンゲルを用いて、1群:ゲル内に線維芽細胞を混入しゲル上で上皮細胞を培養、2群:ゲル内には細胞成分を混入せずゲル上で上皮細胞を培養、3群:ゲル内には細胞成分を混入せずゲル上で上皮細胞をfeeder layer法を用いて培養、の3群間で浮遊ゲル培養法にてゲルの肉眼所見及び上皮細胞の形態を検討した。ゲルは経時的に収縮し、その縮小率は1群>2群>3群であった。上皮細胞の組織学的評価では1群では正常上皮と同程度の重層化が見られ、2群・3群では単層であった。ゲル内にコラーゲンスポンジを混入させ、ヌードラットの腹腔内へ移植すると、生着率は1群:17%、2群:67%、3群:100%であり、feeder layer法による培養法が異所性尿路上皮細胞移植に有用であった。 2.培養尿路細胞の同種異所性移植 ラット膀胱の部分切除により得られた組織より尿路上皮細胞を初代培養した。担体として既に臨床応用されているアテロコラーゲンとフィブリン糊を用いてマトリックスを作成し、feeder layer法を用いて上皮細胞を接着させた後、腹腔内へ移植した。1〜4週間後の組織学的評価では全例に内腔をもつ構造が得られ、内面には尿路上皮の被覆が確認された。再生尿路上皮は正常と同様に2〜3層に重層化し、表層にムチン産生を認め分化傾向を示した。粘膜下のアテロコラーゲンには線維芽細胞と毛細血管が進入していた。
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