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2002 Fiscal Year Annual Research Report

環境因子による男性生殖機能障害における遺伝的要因の分子生物学的解明

Research Project

Project/Area Number 13671649
Research InstitutionKYOTO UNIVERSITY

Principal Investigator

山本 新吾  京都大学, 医学研究科, 講師 (80322741)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西山 博之  京都大学, 医学研究科, 助手 (20324642)
小川 修  京都大学, 医学研究科, 教授 (90260611)
Keywords男性不妊症 / 環境因子 / 遺伝的要因 / 遺伝子多型 / 酸化ストレス
Research Abstract

男性生殖機能障害は精液所見の異常を特徴とし、不妊症の原因となる。機能障害にいたる原因としては、内分泌異常や外傷・炎症・染色体異常などの他に、喫煙・温度ストレス・内分泌環境因子・酸化ストレスなどの環境因子が関連していることが示唆されている。しかし、実際には同じ環境因子に対しても生殖機能障害を来たす程度は様々であり、生殖機能障害の感受性が異なる可能性が言われている。平成13年度研究において、我々は酸化ストレスや喫煙、zenobioticsの代謝に関与する薬剤代謝酵素であるGSTT1とGSTM1の多型が精索静脈瘤患者における生殖機能障害と関連することを見出した。平成14年度では、この知見を更に発展させ、温度・酸化ストレスの生殖機能障害への影響をより明らかにするために、チオレドキシントランスジェニックマウスを用いて停留精巣モデルにおける生殖機能障害について検討した。チオレドキシンは細胞内の蛋白で抗酸化作用を有している。チオレドキシントランスジェニックマウスでは、精巣内にもチオレドキシンが強制発現されていることが免疫染色・western-blot法により確認された。マウスでは精巣を腹腔内に固定すると(停留精巣モデル)、精巣の温度が上昇し、精子形成が障害されると考えられている。この障害をコントロールとチオレドキシントランスジェニックマウスにて比較してみたとしろ、チオレドキシントランスジェニックマウスでは停留精巣化による生殖機能障害の発生が遅延することが分かった。さらに、アポトーシス等の頻度をTUNNEL法にて解析したとしろ、チオレドキシントランスジェニックマウスではアポトーシスの発生が抑制されていた。以上の研究より、特定の環境因子においては、精巣内の酸化ストレスが生殖機能障害の発生に関与しており、酸化ストレスに関与する遺伝子多型が環境因子による感受性に関与している可能性が考えられた。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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