2002 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺における核内レセプターの研究―新規レセプターがアンチアンドロゲン抵抗性に及ぼす影響について―
Project/Area Number |
13671667
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川嶋 秀紀 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70234060)
|
Keywords | SRAP / anti-androgen / hormone-refractory prostate cancer / steroid receptor coactivator |
Research Abstract |
ラット前立腺ライブラリーよりアンドロゲンレセプター(AR)関連遺伝子を探索中にヒトSRAと78.2%の塩基配列の相同性をもったcDNAを得た。SRAは蛋白に翻訳されずRNAとしてステロイドレセプターによる転写を促進する共役因子として報告されたが、我々がクローニングしたcDNAはORFやKozakの配列を含む開始コドンを有しており、その蛋白(SRAPと命名した)としての機能につき検討した。まず、SRAPの共発現によりAR, GR, PPARγの活性がリガンド依存性に上昇した。GST pull-down assayによりARのAF2+DBDとSRAPの結合をin vitroで示すと共に、mammalian two-hybrid assayを用いてARのAF2+DBDとSRAPの結合をin vivoで示した。GFPとSRAPの融合蛋白はHeLa細胞でin vivo translationされこのfusion proteinのcDNAに変異を導入すると共役因子としての活性が消失した。これらの事によりSRAPはSRAとはことなり蛋白として機能する新しい核内レセプター共役因子であることが示された。更にSRAPをHeLa cellや前立腺癌細胞に導入するとアンチアンドロゲンであるflutamide存在下でもAR活性は維持された。これらのことより、SRAPはステロイドレセプター共役因子蛋白であり、ARの活性化にかかわっている。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] Kawashima, H., Takano, H., Sugita, S., Takahara, Y., Sugimura, K., Nakatani, T.: "A novel steroid receptor coactivator SRAP as an alternative form of steroid receptor RNA activator gene : expression in prostate cancer cells and enhancement of androgen receptor activity"Biochemical Journal. 369. 163-171 (2003)