2003 Fiscal Year Annual Research Report
アンドロゲン受容体コファクターの特性評価と前立腺癌における役割の研究
Project/Area Number |
13671683
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
藤本 直浩 産業医科大学, 医学部, 助教授 (30209100)
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Keywords | 前立腺 / アンドロゲン受容体 / 共役因子 |
Research Abstract |
前立腺癌のホルモン抵抗性の一つの機序としてホルモン療法中のような低濃度のアンドロゲンに反応する、つまりandrogen-hypersensitiveという状態が考えちれる。以前我々が樹立した細胞株LN-TR2は親株のLNCaP細胞よりandrogen-hypersensitiveな細胞である。このandrogen-hypersensitiveである機序としてアンドロゲン刺激後にLN-TR2ではLNCaPに比べ核内のAR蛋白量が増加している事、AR coactivatorであるARA55とTIF2の発現が増強している事を確認しでいた。そこで、LNCaPにおいてとこれらのAR coactivatorのARの転写活性における影響をPSA promoterを用いたluciferase assayで検討した結果、これらがLNCaPにおいてもAR coactivatorとして作用する事がわかり、ARA55の方が転写活性増強効果が高かった。この事はARA55のようなAR coactivatorが十分に存在するようんな前立腺癌細胞では低アンドロゲン状態においてもARの転写活性が発揮され、癌細胞が生存、増殖可能であると推測された。また、LN-TR2がandrogen-hypersensitiveである機序としてARの遺伝子変異も推測されたため、ARの核内移行に重要なhinge region、アンドロゲン感受性に重要なligand binding domainの塩基配列を調べたがLNCaPとLN-TR2間に遺伝子変異は認めなかった。よって遺伝子変異によるアンドロゲン感受性の変化ではなかった。よって、LN-TR2がandrogen-hypersensitiveである機序としては核内のAR蛋白量が増加、およびAR coactivatorであるARA55とTIF2の発現の増強が考えられた。
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