2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト子宮内膜幹細胞単離と子宮内膜組織再構築機構の解析
Project/Area Number |
13671739
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
梅咲 直彦 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20106339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾谷 功 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (90343425)
田中 和東 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手
田中 哲二 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (80275255)
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Keywords | 幹細胞 / 子宮内膜 / 子宮内膜症 / 子宮腺筋症 |
Research Abstract |
今年度は以下の成果を得た。 (1)子宮内膜幹様細胞の単離とin vitro培養 数種類の正常子宮内膜検体から、単細胞からでもエストロゲンを必要とせずに安定して2年間以上生存増殖する細胞を単離した。正所性子宮内膜由来幹様細胞は形態的にも細胞性格的にも明らかに異なる複数の細胞集団であることが証明され、現在は各幹様細胞相互の分化現象の証明を研究中である。成果の一部は論文投稿中。 (2)子宮内膜症組織や子宮腺筋症組織における幹細胞の意義 子宮内膜類似組様の異所性増殖性疾患である子宮内膜症/腺筋症組織からも、幹様細胞を単離したが、細胞形態は類似単一なものであったことから、子宮内膜症/腺筋症組織は腫瘍性疾患と似たモノクローナルに発生している可能性が示唆された。これらの幹様細胞はエストロゲン未添加では2年以内に増殖が停止したことから、閉経後の子宮内膜症/腺筋症組織の萎縮消失に一致した。現在は、正所性子宮内膜由来幹細胞との間での遺伝子発現の差異を解析中である。 (3)子宮内膜組織の再構築実験とその修飾因子の解明 正所性子宮内膜組織には長期間体外で増殖可能な幹様細胞が高頻度に含まれることを証明した。そこで免疫不全マウス腹腟内にヒト子宮内膜幹様細胞を移植し、腹腔子宮内膜組織が再構築できるかどうかを検討した。同時に各種サイトカインを添加した。組織塊移植は容易に腹腔内播腫性病変を形成したが、単細胞移植では内膜組織再構築は困難であった。子宮内膜症患者で増加しているサイトカインにも、再搆築促進作用は認めなかった。この結果は、通常の子宮内膜症は腫瘍性発生したものであり、正常子宮内膜移植は組織塊移植しない限り着床困難なことを示唆している。そこで正常子宮内膜細胞の生存性を制御する因子を追求し、各種サイトカイン、細胞外基質、子宮内膜症患者血清因子などの候補を発見した。現在も継続研究中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nakajima S, Tanaka T, et al.: "Leukemia inhibitory factor regulates cell survival of normal human endometrial stromal cells"International Journal of Molecular Medicine. 11. 353-356 (2003)
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[Publications] Tanaka T, Umesaki N: "Regulation of the functional subpopulations of normal human endometrial stromal cells by macrophage colony-stimulating factor"International Journal of Molecular Medicine. 11(印刷中). (2003)
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[Publications] Tanaka T, Umesaki N: "Oncostatin M inhibits decidualization of normal human endometrial stromal cells"International Journal of Molecular Medicine. 11(印刷中). (2003)
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[Publications] Tanaka T, Umesaki N: "Fas antigen (CD95) mediates cell survival signals to regulate functional cellular subpopulations in normal human endometrial stromal cells"International Journal of Molecular Medicine. 11(印刷中). (2003)
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[Publications] Tanaka T, et al.: "Leptin and endometriosis : effects of leptin on human endometrial stromal cells"Journal of Fertilization & Implantation. 20(印刷中). (2003)
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[Publications] Tanaka T, et al.: "Cellular heterogeneity in long-term surviving cells isolated from eutopic endometrial, ovarian endometrioma and adenomyosis tissues"Oncology Reports. (印刷中). (2003)