2002 Fiscal Year Annual Research Report
全HLA領域のSNPsを用いたスギ花粉症の疾患感受性遺伝子の検索
Project/Area Number |
13671795
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
井手 武 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (20094550)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石谷 昭子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (40112544)
|
Keywords | SNPs / HLA / Polymorphism / susceptible gene / KIR gene / Japanese cedar pollinosis / allergy |
Research Abstract |
1)日本人健常対照およびスギ花粉症患者それぞれ92名のDNAサンプルについて検討した。健常対照としては、花粉症のいかなる症状も無く、スギ、ダニに対するIgE抗体陰性のものとした。スギ花粉症患者としてはスギ花粉症特異的IgE抗体のみ陽性で、ダニ、ヨモギ、カモガヤには陰性のものとした。 2)HLA領域のSNPsについてはHLA全領域にわたる150SNPsについて調べた。そのうち、23SNPsには多型が認められず、28SNPsについては10%以下の多型しか認められなかった。その他の99SNPsについては10%以上の多型が存在した。これらのSNPsはCaucasianにおいては10%以上のが多型が存在するものであり、この差はpopulationの違いによると考えられる。 3)HLA領域のSNPsについてスギ花粉症についての相関解析を行い、X^2値=11、P=0.001、Odds Ratio=5と、高い相関を示す領域を見出した。現在、この相関を確認し、このピーク領域をさらに狭める目的で、JSNPs等の公開されているデータを用いて、さらなるSNPs解析を行いつつある。 4)同様のDNAサンプルについてKIR遺伝子の多型解析も行った。スギ花粉症について相関解析を行ったところ健常対照とほとんど有意差はみられなかったが、1遺伝子についてのみサンプル数を増やすことにより、有意差がみられるのではないかと考えられるものがあった。現在さらにサンプル数を増やすべく準備中である。 5)今回用いたスギ花粉症サンプルのHLA型との相関をも調べるため、現在HLA型を検査中である。
|
-
[Publications] 石谷昭子 他: "Natural killer immunoglobulin-like receptor (KIR)遺伝子の多形解析"DNA多形. 9. 158-160 (2001)
-
[Publications] A.Ishitani, et al.: "Definitive high resolution typing of HLA-E allelic polymorphisms : Identifying potential errors in existing allele data"Tissue Antigens. 60. 206-212 (2002)
-
[Publications] A.Ishitani, et al.: "Genetics of immune response : identifying immune variation within the MHC and throughout the genome"Immunological Reviews. 190. 69-85 (2002)