加齢による聴覚機能の他覚的評価法の検討

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13671801
• Research Institution: Juntendo University
• Principal Investigator: 市川 銀一郎 順天堂大学, 医学部, 教授 (40053061)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 飯村 尚子 順天堂大学, 医学部, 助手 (60306975) ; 中野 牧子 順天堂大学, 医学部, 助手 (40276506) ; 芳川 洋 順天堂大学, 医学部, 助教授 (50133327) ; 小山 幸子 順天堂大学, 医学部, 助手 (30327803)
• Keywords: 加齢 / 聴性誘発反応 / 蝸電図 / 耳音響放射 / 聴覚機能 / 他覚的評価 / 双極子追跡法

Research Abstract

聴力の加齢による影響を非侵襲的かつ、他覚的にとらえることを目的に各種電気生理学的な手法を用いて研究を行った。これまでに集積してきた全データを既存の諸機器およびデータ解析機器を用いて解析、その相互関係を調べた。
OAEを用いて各年齢群ごとに内耳機能を調べ、加齢変化を他覚的に検討した。OAEは、非侵襲的に短時間で検査可能であり、新生児から老年者までデータ収集が比較的簡便に施行できるという利点がある。また、その簡便さ故、繰り返し検査できるため同一被験者で経時的に観察も可能であった。
内耳より更に中枢の聴覚機能の加齢変化を検討するため双極子追跡法、functional MRIを用いて若年群、老年群の反応を観察した。加齢により聴力障害、ことに語音明瞭度が悪くなることが知られているが、その機序を観察するため純音、語音を用い両者の反応の差違を検討した。
上述のヒトを用いた検討に加え、ラットを用いた動物実験もあわせて行った。連続記録にて蝸電図、聴性脳幹反応、聴性中間反応、頭頂部緩反応を観察、加齢変化を他覚的に検討した。

Research Products

• [Publications] 芳川洋, 西嶋隆, 藤本由紀子, 中村昇太郎, 市川銀一郎: "誘発耳音響放射と自発音響放射の関係"第102回日耳鼻総会. (発表). 5/17-5/19 (2001)
• [Publications] 芳川洋, 西嶋隆, 藤本由紀子, 奈良林修, 中村昇太郎, 市川銀一郎: "単音節語音モデルとしての複合音刺激によるTEOAE"第10回耳音響放射研究会. (発表). 7/6 (2001)
• [Publications] Yoshikawa H, Ichikawa G, Nishijima T, Fujimoto Y, Narabayashi O: "TEOAE Evoked by complex Tone Burst Simulating Vowel and Monosyllable Japanese Word Component"17th IERASG Biennial Symposium (Canada). (発表). 7/22-7/27 (2001)
• [Publications] Nishijima T, Yoshikawa H, Fujimoto Y, Narabayashi O, Ichikawa G: "Relationship among spontaneous, transiently evoked and distortion product otoacoustic emissions in adults and infants"17th IERASG Biennial Symposium (Canada). (発表). 7/22-7/27 (2001)
• [Publications] 芳川洋, 三島丈和, 西嶋隆, 藤本由紀子, 中村昇太郎, 市川銀一郎: "クリックとトーンピップの複合音刺激による誘発耳音響放射の検討-パワースペクトルについて-"第46回日本聴覚医学会. (発表). 10/4-10/5 (2001)
• [Publications] Ichikawa G.: "The Cause and Examination of Hearing Loss"JMAJ. 44・(5). 208-213 (2001)